上野。高低差のある街で多様な楽しみを享受(2ページ目)

小規模な物件を中心にマンション続々、
単身者、カップル向けの間取りが大半

江戸時代からの繁華街ということを考えると、開発のための余地が少ないであろうことは容易に推察できるはず。特に駅の西側、公園側は当然ながら、開発のしようがなく、宅地として開発の余地があるのは駅東側の、住所でいえば上野、東上野、松が谷、下谷あたり。実際このエリアでは、20～30戸から100戸くらいまでの規模の新築マンションがコンスタントに供給されています。
間取りの中心は2LDKから3LDK。ただ、3LDKでも75平米を越す広さは非常に少なく、大半は70平米以下。50～60平米台がメインになっており、単身者、カップル、小さな子どもが1人の家庭が想定されているようです。
ちなみにこのエリアは上野駅からは数分から10分ほどで、通り沿いにはオフィスビルや商業施設もあるものの、一歩入ると小規模なマンション、一部には古い一戸建て、ビルなども残されており、意外に静か。交通量も少なく、古くから住んでいる人も少なくないようです。さすがに緑が豊富とはいえませんが、その辺りは上野公園を活用すると割り切れば住環境としてはそれほど悪くありません。また、東上野には台東区役所もあるので、各種手続きには便利です。価格は60平米で4500万円前後～が目安です。
また、上野駅からは少し遠くなりますが、より落ち着いた環境を望むなら、不忍池の西側の池之端、上野公園の北側の上野桜木あたり。過去に文人が好んだ地でもあり、グレードの高い物件が集まってもいます。駅としては千代田線根津、JR鶯谷駅が最寄りです。
中古マンションも上野桜木、池之端を除けば単身、カップル向きの60平米くらいまでの物件が目につくところ。築年にもよりますが、3500～4500万円が中心です。新築建売一戸建てはほとんど供給されておらず、探すとすると千代田線根津駅方面になります。
賃貸はワンルームマンションで8万円～、2DKマンションで12万円～といったところ。単身者向きであれば、古い木造アパートもなくはないようですが、数は減っており、6万円前後。駅近くの古い建物では、様々な業種が入居。住居なのか、オフィスビルなのか分からなくなっているケースもあるので、駅近くで探す場合には建物内チェックが大事。特に女性であれば安全面に注意してください。
公園、繁華な商店街を少し行けば浅草などの下町がのぞく、様々な表情のある街、上野。アクティブな暮らしを楽しみたい人にお勧めの場所です。