廃線歩きはあくまで自己責任で

 

 

JR福知山線の生瀬・武田尾駅間には1986年に廃止された武庫川沿いを通る旧線跡があり、武庫川渓谷の絶景とトンネル、鉄橋、枕木などがそのまま残る廃線跡を同時に楽しめるハイキングコースとして人気を集めています。全長5kmほどのコースのうち、武田尾側の1km弱は地元有志により公園として整備されていますが、残りの区間はJR西日本が現地の立て看板で告知しているように、公式には立ち入り禁止。ハイキングコースとしての人気があまりに高いので、フェンスを設置しての封鎖や鉄橋の撤去といった積極的な立ち入り禁止措置を当面見合わせ、あくまで自己責任で楽しんでもらうことを前提に、通行を黙認しているのが現状のようです。

長大なトンネルの中は完全な暗闇

 

 

コース上に6本あるトンネルのうち最も長いものは413mで、ほかにも300m以上のものが2本あります。トンネルがカーブしているため、入口から出口は見えません。ある程度以上進むと入口から差し込む光も途絶え、完全な暗闇になります。夜の闇とトンネル内の本当の真っ暗闇は全く別もので、ほんの一瞬前まで見えていた地面が突然消えて何も見えなくなり、方向感覚を失ってパニックになりかけました。失明の恐怖を垣間見た気分です。壁伝いに進んでなんとか通過しましたが、安全に歩くにはヘッドランプか懐中電灯が必須です。

歩けるうちに歩いておきたい

 

 

歩いて渡れるよう鉄橋上に鉄板を渡したり、谷側に柵を設けたりといった安全確保のための措置が、ある程度は廃線となった後に施されているものの、原則的に保守管理は一切行われませんから、鉄橋の老朽化や土砂崩れなどによって、いずれ完全に封鎖されるのは避けられないでしょう。すでに廃線になってから26年が過ぎており、封鎖までのタイムリミットは、さほど残されていないのではないかと思われます。歩けるうちに歩いておきたい場所です。

■JR福知山線 廃線跡ハイキングコース
【アクセス】JR福知山線武田尾駅または生瀬駅下車、徒歩20分。
【URL】www.geocities.jp/sakuraya920/hiking.html

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