テクニックを身に着け、英語力・日本語力を磨く!
私はプロを目指して勉強中の身ですが、これまでに専門学校の先生や、プロとして活躍中の先輩からいただいたアドバイスをご紹介したいと思います。翻訳する素材にもいろいろありますが、映画の字幕翻訳というのは、一種独特のテクニックが必要となるジャンルかと思います。
■必要なテクニック
紙にかかれた文字を読みながら訳するのと違い、映像の場合は、そこに映像があり音声があります。一般的にはセリフを紙に書き起こしたものを見ながら訳することが多いのですが、それでも、音声および口の動きに沿ったセリフ付けをしていくという作業は発生します。
また、セリフが役者のどのような心情を表しているかなど、映像や声のトーンを確認しなければ出せない訳も当然出てきます。
こういった、いわば英語力以外のテクニックの部分を学ぶために、映像翻訳の専門学校などに通うことは、字幕翻訳者になるための一番の近道かと思います。
決して安くはありませんが、専門的な技術を学ぶためには必要な自己投資額かと思います。
■向いている素質
英語が好きで英語学習が苦にならないことは必須条件でしょうね。
それに加え、翻訳には高い日本語力が必要です。英語の文脈を正確に理解した上で、映画のキャラクターやシチュエーションに合わせた口調でのセリフ作成をするわけですから、一つの単語訳をいくつもの日本語表現に変えられる力がなければいけませんよね。
特に、映画は、どこでどんな人たちが視聴するかわかりません。
と言うことは、どんな人にもわかる表現で、かつ、限られた文字数で字幕を仕上げなければなりません。このあたりも、かなりの熟練が必要かと思われます。
日本語力を磨くためには、日ごろから様々な日本語に接することが大切です。
新聞・雑誌などで文字情報としての最新日本語をチェックする一方、テレビなどのメディアを通して話し言葉としてのトレンドなどにも敏感になりたいものです。
自分がこれまでに培ってきた力をフル活用して、一本一本の作品と真摯に向き合うことは、想像以上にハードで地味な作業かも知れません。一方で、イメージ通りに仕上がって、多くの人に認められた時の充実感は、これまた想像以上に素晴らしいものでしょう。
■最後に
実際の仕事を得るために必要な営業力を磨くことも必要ですね。
人とのかかわりと大切に、常にアンテナを張って、人脈を広げることも大切なことだと思います。