石川尚のWAKUWAKUプレスレポート#44
BAUHAUS/バウハウスがドイツからやって来た!
久々の上野の森は、小雨がちらつく季節。
駅から目的地、あの『BAUHAUS/バウハウス』がドイツからやって来た東京藝術大学大学美術館に向かう。近くの博物館や美術館でのイベントも盛況なのか、雨の午前中でも人通りがたえまない。
上野の森にたつ『BAUHAS』の案内看板。 |
歩くこと15分、藝大の正門が見えきた。
東京藝術大学教授である建築家:六角鬼丈氏に設計による大学美術館は1999年の秋に開館され、2001年「デザインの風」展、2002年「ウィーン美術史美術館展」、2003年「工芸の世紀展」、2004年「興福寺国宝展」、2005年「吉村順三建築展」、昨年は「金刀比羅宮 書院の美 -応挙・若冲・岸岱-展」等、多種多彩な展覧会やコレクション展が開催されている大学美術館だ。
正門を入ると正面に緑に囲まれた空間が目にとまった。 (写真をクリックすると画像が拡大されます。) |
赤砂岩の正門をぬけると右手に美術館入口がある。 さて今回開催の「バウハウス・デッサウ展」、その概要をご紹介しよう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1919年にドイツ、ヴァイマールに誕生した造形芸術学校:バウハウス。ヴァイマール、デッサウ、ベルリンと拠点を変え活動し、1933年,ナチスの台頭とともに閉校を余儀なくされたバウハウスは、約75年経った今も、世界中のデザインや建築に大きな影響を与え続けています。本展は、バウハウスを広く近代史の中に捉えなおした上で、創設者ヴァルター・グロピウスの理念がより具体化されたデッサウ期に焦点を当てて紹介するものです。(中略)出品作品中241点はドイツ、にて活動するバウハウス・デッサウ財団のコレクションであり、146点が日本初公開となります。日本においてバウハウスの関心は高く、多くの展覧会が開催されましたが、本国ドイツのコレクションを中心とする大きな展覧会は、1955年のセゾン美術館での展覧会以来13年振りとなります。とりわけ、バウハウス・デッサウ財団のコレクションがこれほどの規模でドイツ国外にて紹介されるのは、世界的にみても本展が初めてです。
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(引用:展覧会リーフレット)
リーフレットに記載されているように数多くの歴史的作品展示がドイツからやって来るということだが、近代デザインの元祖、バウハウススタイルとでも呼ぼうか、デザインや建築各方面に多大な影響を残したバウハウスデザイン。その中でも筆者にとってはなんといっても『ファニチャー』が気になる。数十年の時間を経た本モノが確かめられると思うとたまらない。
それに事前情報ではバウハウス校舎の一部の原寸再現空間があるとのこと、ファニチャーイストとしては、期待度100%の展覧会なのだ。
本記事では、東京藝術大学大学美術館、産經新聞社のご協力のもと、会場構成と同様に、第1、第2、第3の三部作でこの展覧会の様子をご紹介する。
まずはエントランスロビーから第1部のある地下1階へ。
コンクリート打放壁の奥が会場入口。ココから地下へ。 |
第1部「バウハウスとその時代」セクションの会場風景を次のページでご紹介しよう。