虐待によって、年間50人の子どもたちが命を落としている
子どもの虐待事件が後を絶たない
平成23年度に全国の児童相談所で対応した児童虐待相談対応件数は、5万9862件。これは、東日本大震災の影響によって福島県の数値をカウントしていないものです。数値は、年々増え続けています。
虐待を受けて、命を落とす子どもは年間に約50名。心中を含めると約100名の子どもが命を絶たれています。これは、見えている数値だけですから、実際のところは、もっと多いのではと推測されます。
虐待とは、どういうことか?
では、虐待とはどういうことなのでしょうか。厚生労働省は、虐待は「子どもの側に立って判断すべきである」と定義しています。(第1章 子ども虐待の援助に関する基本事項 | 厚生労働省)
厚生労働省のサイトには、「虐待の定義はあくまで子ども側の定義であり、親の意図とは無関係です。その子が嫌いだから、憎いから、意図的にするから、虐待と言うのではありません。親はいくら一生懸命であっても、その子をかわいいと思っていても、子ども側にとって有害な行為であれば虐待なのです。我々がその行為を親の意図で判断するのではなく、子どもにとって有害かどうかで判断するように視点を変えなければなりません。」(小林美智子,1994)と言う言葉が引用されています。
つまり、「子どもが耐え難い苦痛を感じれば、それは虐待です。保護者が子どものためだと考えていても、過剰な教育や厳しいしつけによって、子どもの心や体の発達が阻害されるほどであれば、あくまで子どもの側に立って判断し、虐待と捉える」ということです。
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