金価格には、国内価格と国際価格がある
ここ数年、現物があることから、安全、安心な投資先として注目を集めている投資先が金です。日本国内の金価格は、2012年11月26日におよそ1年2か月ぶりの高値を更新する等、高値更新の状況が続いています。金の国内価格のチャートを見てみましょう。金の価格と言うと、円ベースと考えている人が多いかもしれませんが、ドルベースの国際価格が一般的です。
金の国内価格が上昇基調にある一方で、NY金は現在、過熱感等から調整を余儀なくされています。NY金の価格推移をチャートを見ると、10月に入ってから調整していることがわかりますね。
為替相場の影響を受ける国内の金価格
国内の金価格は、ドル建てである国際価格を円建てに換算して算出されています。そのため、ドル円相場が円高になると、国内の金価格は下落し、反対に円安になると上昇します。ここ数年、円高進行が続いていたドル円相場では「日本国内では今後、金融緩和策によって円安が進行するのでは」という思惑から、足元では円安ドル高が進んでいます。そのため、金の国際価格が低迷しているにも関わらず、国内の金価格が上昇しているのです。
注目を集める金の国内価格ですが、今後の動きをどう考えればよいのでしょうか?
金価格が上昇するのはどんな時?
金の国内価格は、次に挙げる4つの場合に上昇する可能性が考えられます。- 金の国際価格が上昇、為替は変動なし、国内の金価格も国際価格並みに上昇
- 金の国際価格が上昇、為替は円安、国内の金価格が上昇
- 金の国際価格は変動なし、為替は円安、国内の金価格は上昇
- 金の国際価格は下落、為替は円安、国内の金価格は上昇
金の国際価格やドル円相場は、世界経済の動向や金融政策等と密接に関係しています。ですから、世界経済のファンダメンタルズを確認しながら、、為替相場や金の国際価格が4つのパターンのうちのどの状況に近いのかを考えていくことで、国内の金価格の動向を考えることができるようになります。
金への投資に興味があるなら、国内の金価格の動きを考える際の目安として4つのパターンを利用してみてはいかがでしょうか?