節約を「主婦のやること」とバカにしてはいないか
逆転の発想でお金に強くなる「マネーハック」の連載で、取り上げておかなければならないテーマに「節約」があります。資産運用の話やキャリアアップの話と同等に重要なのは節約だからです。ところが、節約というと主婦雑誌の定番、というようなイメージがあるせいか、会社員男性や働く女性が軽視していることが多いのです。あるいは、節約は後ろ向きの対策で、貧乏くさいとか、かっこ悪いと思っている人もいます。
いずれも間違いです。
節約は「知的」な行為であり、「賢い」人でなければ実現できない取り組みです。もちろん、「とにかく10%節約!」というような、ただ我慢するだけの節約でしたら誰でもできるでしょうが、こういう節約はただの我慢比べですし、下手な会社のリストラのようなもので、結局は自分の活力を奪うことになります。
もし、「満足度は下げずに節約する」とか「絞るべきところ、絞らなくていいところを見極めて節約する」といったテーマを設定したとしたら、どうでしょうか。おそらく、簡単にできることではありませんし、アタマを使わなければならないでしょう。
節約とは、実はそういう、奥の深いものなのです。
満足度を下げずにコストを下げる節約
もし満足度を下げずにコストを下げれば、節約をしていても不満は生じないことになります。しかもお金は余るわけですから、これほどうまい話はありません。しかし、満足度を下げないということは節約によって苦痛を感じない工夫が必要になります。つまり「値段は下がるけれど、質は下がらない」買い物をしなければなりません。これはチャレンジしがいのあるテーマです。
今まで当たり前のように、惰性で買っていた全ての買い物について点検をしてみて、自分に問いかけなければなりません。
「より安い商品で同等の質のものはないか」
「実はそのクオリティを必要としていないため、少し質が落ちても満足できる買い物はないか」
「同じ商品が別の場所だと安く買えたりはしないか」
と調べ始めると、アタマをフル回転させなければなりません。しかし、目をこらしてみると、いろんなところに「より安く、満足は変わらず」買える商品がみつかったりします。
私のオススメはスーパーマーケットの攻略です。複数のスーパーを巡ったり、時間帯を変えてみたり、新商品(ライバル商品)を吟味してみると、たくさん節約のきっかけが見つかったりします。ネットも活用できるなら活用してみるといいでしょう。
みつかったときの満足も、あなたの達成感になるはずです。
>>メリハリをつけることでコストを抑えて知的に節約。次ページへ