子供の英語教育/子供のための英語

小学校の英語必修化から1年半の現状

小学校における英語教育がスタートしたのは2011年(平成23年)4月のこと。もうすでに1年半が経ちました。「小学校外国語活動」という授業名で、高学年児童に「英語ノート」という補助教材が配布され、全国一斉に始まりました。現在は英語ノートはなくなり、「Hi, friends!」という補助教材が使われています。

清水 万里子

執筆者:清水 万里子

子供英語ガイド

2011年4月からスタートした小学校の英語教育の今

全国の公立小学校で一斉に「外国語活動」が必修化されてからちょうど1年半ほど経ちました。必修化されるまで全国各地の小学校では英語指導について研究開発が進められてきましたが、実際の学校の現状はどうなのでしょう。私は、必修化された年(2011年)の6月から小学校や中学校を訪問し、授業を参観、取材させていただいています。この1年半の間に訪問した学校は26校になりました。この記事では現在の学校現場の様子を二つの観点からまとめてお話しします。

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コミュニケーション能力の育成を目指す外国語活動

当初、外国語活動の補助教材である「英語ノート1&2」を使っての活動でしたが、今年4月(2012年)からは「Hi, friends!1&2」という名前の補助教材(*注意:教科書ではないので補助教材という名前です。)が使われています。実質、英語ノートが使われたのは1年間だけでした。民主党政権になってから、あの仕分け作業で一時なくなってしまった英語ノートですが、姿を変えて再び登場したのが現在使われている「Hi, friends!」です。内容は英語ノートとよく似ています。

では、まず一つ目。外国語活動をスタートしたら変わってきた子どもの姿についてです。

外国語活動は「コミュニケーション能力育成」に効果ありと確信!

私は外国語活動を参観後、先生たちに「学習成果・評価・希望」の3種類の質問を用意してインタビューをしています。どの先生も一様に語る内容は、「外国語活動をするようになって子どもたちの姿を見ていると、確かにコミュニケーション力がアップしていると感じる。」ということでした。具体的にどんな感じなのかというと、以下のようなことです。

・子どもたちは外国人の先生が来る日は積極的に話しかけに行っている。
・学級の雰囲気が良好になり、(担任としては)学級経営に良い影響がある。
・休み時間も男女が仲良く過ごしている。
・意外な友だち同士で遊んでいる姿がある。
・学校生活において何でも積極的に取り組む姿勢がみられる。

このような姿がみられるようになった要因として、やはり外国語活動が少なからず影響を及ぼしている可能性があります。次のページでもう少し細かく説明しましょう。
 

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