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ビタミンD+B群の宝庫 旨味たっぷりまいたけ(2ページ目)

近年キノコ類の機能性が注目されています。天然きのこの多くは本来秋が旬ですが、今ではほとんど栽培キノコが、安定した品質で周年出回っています。今回はまいたけについてご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

きのこの旨味成分は、昆布とあわせて相乗効果

白まいたけ

白いまいたけ。煮汁の色が気になる人は、白いまいたけを使うことをおすすめします。

きのこは、旨味がしっかりしていて、料理に使うとおいしくなります。きのこの旨味は、主にグアニル酸とグルタミン酸いう成分です。グアニル酸は、生のきのこでは少なく、加熱調理することで生成されます。青菜の煮浸しなどでも、まいたけやえのきだけなどを加えるとぐっと旨味がのります。

また旨味成分は他の旨味成分と合わせることで、さらに旨味が強くなるので、グルタミン酸を含む昆布や昆布だしやイノシン酸を含む鰹だしや肉・魚と合わせて使うとおいしく仕上がります。

日本特用林産振興会のサイトによると、グアニル酸の量を増やすためには調理時に60~70℃の温度がポイントとされています。まいたけは、煮ると、煮汁に黒い色が出てしまい、それが気になる人もいるようですが、近年は白いまいたけも出回っています。

茶碗蒸しには茹でてから使う

きのこを活用すると、旨味が効いておいしく仕上がりますが、まいたけには気をつけておきたい点があります。意外かもしれませんが、きのこには、プロテアーゼというタンパク質分解酵素が含まれています。様々なきのこがあり、それぞれにその活性の強さが異なります。例えば茶碗蒸しにしいたけを入れても固まりますが、まいたけをいれると固まりにくいことが知られ、様々な研究がされています。

しいたけ、えのきたけ、しめじたけなどと比べて、まいたけは、プロテアーゼ活性が最も高く、至適温度は50~70℃であり、他のきのこと比べても熱の耐性が高いために、固まらないのではないかと考えられます。このため、肉類と併せると軟らかくできるのではないかと、様々な活用法の研究も進んでいるようです。

もし茶碗蒸しなどにつかう場合は、茹でてから卵液と併せて蒸せば、固まりますから気をつけてください。次回は、まいたけの旨味を使った料理をご紹介します。

参考/
・きのこ-健康とのかかわりを科学する-(日本特用林産振興会)
・マイタケの話(独立行政法人 森林総合研究所)
・キノコの美味しさと保健機能性について(北海道食品加工研究センター) ・マイタケ由来タンパク質分解酵素の食品加工への利用(農林水産省)
・マイタケで茶碗蒸しはなぜ固まらないのか(山梨学院大学)
・雪国まいたけ
・ホクト
その他



1日の目安1000IUを1粒で摂取できるものも。
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