赤ちゃん・育児特集/子育てライフスタイル

顔をくしゃっとするなど……子どもの身体に表れるSOSに気づくには

子どもは思いを言葉にできません。イヤなこと、悲しいことがあるときは言葉の代わりに身体全体を使ってサインを送ります。顔をくしゃっとする・頻ぱんに鼻の下をこするなどそのサインにすばやく気づいて、子どもを救える親になりましょう。

執筆者:All About 編集部

顔をくしゃっとするなど、子どもの身体に表れるSOS

顔をくしゃっとするなど、子どものSOS

顔をくしゃっとするなど、子どものSOS

子供はイヤなこと、悲しいことがあるときは身体全体を使ってサインを送ります。そのサインにすばやく気づいて、子供を救える親になりましょう。
 
<目次>
 

「しぐさ」に表れるSOS

□ 頻ぱんに鼻の下をこする
□ 頻ぱんに唇を噛む
□ 顔をくしゃっとする
□ 目をパチパチさせる
□ 肩をヒクヒクさせる
□ 指しゃぶり・爪噛みをする
□ よく髪をいじっている
□ どもる
 

これらの多くは神経質になっているサイン

心が重荷を抱えて「もうこれ以上重荷に耐えられないよ」と訴えています。重荷とは、厳しすぎるしつけ、一貫性のないしつけ、親の期待、親の感情の不安定さ、環境の変化や人間関係による緊張などが考えられます。おねしょやおもらしも同じ原因で起こることがあります。

これらのサインが見られたときに、「やめなさい」「どうして」と言うとさらにひどくなります。まずはまわりが気にしないことが重要です。そして、リラックスした状態でゆっくり話しを聞き、安心させてあげましょう。原因が親にある場合にはもちろん態度を改めましょう。

ちなみに、頻繁に鼻の下をこする、唇を噛む、顔をくしゃっとする、目をパチパチする、肩をヒクヒクさせるというのは一般にチックと呼ばれる症状ですが、これも原因となる心の重荷が取り除かれれば自然となくなりますので、心配はいりません。

また、3~4歳の男の子のどもりはSOSではなく、単なる発達上の問題であることもよくあります。その場合はまわりが気にしないようにすれば自然と治ります。

「言動」に表れるSOS

□ すぐ噛みつく
□ かんしゃくを起こす
□ すぐキレる
□ 親を無視する
□ 「別に」「どっちでも」いいが多い
□ 友達に乱暴する
□ 自分を傷つける
 

これらの多くは心が不安定になっているサイン

「僕の心を落ち着かせて欲しい」と願っています。本人も何が原因なのか分からず、不安、不満、イライラ…を他人または自分自身にぶつけてしまっているのです。

原因の多くはしつけに一貫性がないこと。親の気分にムラがあったり、父親と母親のしつけ姿勢に大きな違いがあることなどが考えられます。弟や妹ができて、親を独占できなくなってしまった場合にもよく起こります。 スキンシップを中心にゆったりとした時間を共有し、心を落ち着かせてあげましょう。 これらの言動に親がキレてしまうことがよくありますが、悪循環です。大変なことですが、親自身、一度気持ちを落ち着かせましょう。

特に、噛みつく、かんしゃくは、どちらも幼児らしいキレ方です。この場合、親が無理に押さえつけようとしても逆効果です。かんしゃくは放っておくしかありません。噛みつく行為自体はいけないことであると伝えつつ、厳しく叱りすぎないように気をつけます。ピークが去ったら心を落ち着かせるための時間を共有しましょう。

2~3歳のうちにキレそうな気持ちを抑えることを学ぶと、以降ずっとキレにくい子になります。

「態度」に表れるSOS

□ はきはきしない
□ 落ち着きがない
□ やる気がない
□ 思いやりがない
 

これらの多くは自信を喪失しているサイン

「そんなにボクってだめなのかな?」と肩身の狭い思いをしています。細かなことまで四六時中、親が指図していませんか?せかしていませんか?ついつい「どうしてできないの?」「ダメな子ね」と言っていませんか?

こういう場合、「しっかり!」や「ちゃんと!」は励ましにはならず、プレッシャーになります。 本人の意志やペースを尊重し、親がそれに合わせるようにできれば改善が望めます。

5歳くらい以降であれば、得意分野を作ってあげるのも良いでしょう。サッカーでもお絵かきでも何かひとつに熱中し、自信が生まれると問題は解消するでしょう。

幼児の意思ははっきりせず、落ち着きがないのが当たり前です。3~4歳くらいから自然に、しかしとてもゆっくりと良くなるものです。まわりのおともだちと比べて親が焦り、過敏になると悪循環に陥りやすいので要注意です。

ちょっと気になること

□ 無表情である
□ 視線が合わない
□ 言葉がでない
 

先天的な障害の可能性があります

笑わない、いつも目に落ち着きがない、感情が表出しない、あまりに言葉の発達が遅いなどの場合、先天的な障害を持っている可能性があります。

先天的な障害を持っている場合でも、できるだけ早くに発見し、専門家の治療を受けることでなんら問題なく一般社会での生活を送ることができるようになる場合が多くあります。
逆に、障害に気づかず、無理なしつけや教育を押し付けると、症状が悪化してしまう可能性があります。

先天的な障害か、環境による問題かを判断するひとつの基準は自我の芽生えがあるかどうかです。わがままでも嘘でも甘えでも、自分を主張することができるようなら自我が形成されている証拠。あまり気にすることはないでしょう。

いつまでも自我の芽生えが感じられない場合は、念のため、児童相談センターなどで専門家に相談することをおすすめします。
 

気にしなくていいこと

□ 嘘をつく
□ 反抗する
□ ベタベタしてくる
 

2~3歳の嘘、反抗、甘えは正常な成長の証し

このころ、子供の中には自我が芽生え、親からの独立欲求がある一方で、親との分離不安もあります。

ときに反抗したり、急に甘えてきたりと、戸惑うことがあるかも知れませんが、あまり意識しないのが得策です。
特に、反抗期の反抗を受け止めてあげることは、親との最も基本的な信頼関係を築く上で欠かせません。

4~5歳になっても嘘、反抗、甘えが強く出る場合には、なんらかのSOSである場合がありますから、子供も心をよく見つめてあげましょう。

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