「快眠快便」という言葉があるように、おいしく食べて、しっかり出すことは、健康生活に欠かせない習慣です。でも、思うように出なかったり、おなかが張ってつらかったり、そんな悩みを抱える人も多いようです。毎日の生活習慣を少し変えるだけで、便秘の予防、解消、さらに自律神経のバランスを整えることができます。

現代人の夜型生活が便秘を招く

自律神経のバランスを整えるためには、朝の過ごし方がとても重要です。そして、充実した朝を過ごせるかどうかは、夜の過ごし方にかかっているともいえます。では、夜はどのように過ごせばいいのでしょうか。

副交感神経は、夜中の0時過ぎに活動のピークを迎えます。その時間帯に、腸の活動が最も盛んになるのです。いわば、この時間帯が、「腸のゴールデンタイム」といってもいいでしょう。そのため、腸の蠕動運動をよりよく促すためには、0時はすでに眠っていることが望ましいのです。現代人は、夜型の生活をしている人の方が多いと思いますが、こうした現代の生活スタイルが、多くの便秘の患者さんを生んでいるといってもいいかもしれません。

便秘イメージ

現代の夜型生活が便秘に影響している

できるなら、生活を夜型から朝方へとシフトすることが理想ですが、そうは簡単ではないでしょう。多忙な生活を送っている人にとって、夜0時に眠っている生活スタイルというのは、「それができれば」という話かもしれません。夜更かしの癖が直せない人、仕事や家事などで、早く就寝できない人もかなり多いはずです。

では、そのような人は、どうしたらいいのでしょうか。

ここで重要になるのは、寝る3時間前には夕食を済ませておくことです。食事をすると、交感神経の働きが高まります。その後、副交感神経が優位になるには、3時間ほどの時間が必要になるのです。つまり、食後すぐに寝ると、交感神経が優位なまま眠ることになってしまいます。すると、副交感神経の働きによって行われる腸での消化、吸収が不十分になり、便秘になりやすくなります。そのため、食後3時間たち、副交感神経にシフトチェンジしてから眠ることが大切になるのです。たとえば、午前2時に就寝するなら、遅くとも午後11時には食事を終わらせるようにしましょう。

副交感神経の働きを高めることをする

睡眠不足も便秘の大敵です。寝ている間に、胃腸によって食べた物の消化、吸収が行われます。それが、睡眠不足になると、消化、吸収にかける時間が足りず、消化しきれないものが残ってしまうことになります。それが、便秘を引き起こす誘因となるのです。また、睡眠不足になると、自律神経バランスがたちまち乱れます。たとえば、徹夜をすると、本来、副交感神経が優位に働くべき夜間の時間帯に、交感神経が優位な状態がずっと続くことになります。こうして副交感神経が優位にならないまま、交感神経が高まる時間帯になってしまうと、何をしても副交感神経の働きが上がらない状態になってしまうのです。人によって、必要な睡眠時間は、かなり個人差があるものですが、少なくとも5、6時間は眠るように心がけた方がいいでしょう。

また、よい睡眠をとるためには、ぬるめのお湯で半身浴を行うことが勧められます。お湯の温度は、38度~40度のぬるめ。みぞおちより下に来るようにして、心臓を圧迫しないように心がけます。熱いお湯につかると、急激に体温が上がって、交感神経の働きが高まってしまいますから、注意してください。こうしてぬるめのお湯に15分ほどつかり、半身浴を行うと、深部の体温がゆっくり上がっていき、それとともに副交感神経の働きも高まっていきます。

入浴後は、パソコンなどの強い光を見つめることは避けてください。これも脳を覚醒させて、眠りにつきにくくなる原因となります。そして、1時間くらいのうちに就寝します。半身浴の効果で、スムーズに眠ることができるでしょう。

さらに、アロマ(よい香り)をかぐ、音楽を聴くなど、眠る前の癒しにこだわれば、これも、睡眠中の副交感神経の働きを高める効果が期待できます。自分が癒されると感じることなら何でも構いません。ただし、癒しよりも「好き」な要素が強いものになると、交感神経が優位になってしまいますから、よく考えて、癒しを選ぶようにしましょう。

運動は、腸にも刺激を与えて、便秘解消の手助けとなります。しかし、ジョギングや筋トレのような息が上がる運動は交感神経の働きを高めてしまうので、夜は避けた方が無難でしょう。その意味では、夕食をとって30分ほどたってから、のんびりとぬるめのお風呂に入るのがベストです。

副交感神経を高めるためには、いろいろな方法があります。実際に試してみて、自分に合った方法を見つけるとよいでしょう。
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