ニューリッチへの道/ニューリッチへの道

自分のコピーミスは会社の損失と考えられるか?

あなたが会社で書類をコピーするのをミスしたとします。たかが1枚のコピーミス。されど、紙・トナー・電気・ゴミ処理の損害を会社に与えるのです。そこまで想像してコスト意識を持つことができるかどうか。それができなかった私は、得られたはずのチャンスを、きっと逃していたのだと思います。

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

ニューリッチへの道ガイド

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コピーのミス1枚でいくら会社が損したか考えてみる

会社員時代を振り返ると、私はいったいどれだけ会社に損をさせてしまったのかと、恥ずかしくなります。たとえばコピーでミスったとすれば、それがわずかな金額であっても、紙代+トナー代+コピー機の電気代のトリプルパンチで会社に損害を与えたことになります。さらにゴミが増えます。事業ゴミを捨てるには有料の場合が多いですから、ゴミ処理代の増加も招いてしまいます。

私がサラリーマンのときは、そんなことには無頓着でした。意識すらしませんでした。 あまり数えずに余分なコピーを取ってはゴミにしていました。単価の高いカラーコピーをじゃんじゃん使っていました。なんという無駄遣いをしていたのでしょうか。ほかにもあります。

人がいない会議室や使っていない場所の電気を積極的に消していませんでした。パソコンもプリンターもつけっぱなしでした。洗面所の水道も流しっぱなしで歯を磨いていました。トイレットペーパーも使いすぎていたかもしれません。出張するときも安いチケットを探さず正規料金で買っていました。営業車に乗ってもアイドリングしてガソリン代を使ったり、すぐに高速道路を使ったりしていました。会社の備品を乱暴に扱っていました。どうせ自分のものじゃないし、どうせ自分の懐が痛むわけでもないし……。しかし、それがどれだけ愚かなことか、自分が会社を経営する立場になって痛感しました。

自分が資金を出してプリンターやコピー用紙を買っているわけですから、コピーミスは自分のお金が減るのと同じです。もちろん会社が大きくなれば自分のお金という感覚はなくなりますが、コスト意識のない社員の行動を見ると、やはり残念な気分になります。中には、日中の仕事に集中していないせいで残業になり、残業代を申請するという人もいました。目に見える経費だけではありません。たとえば1時間の会議で一言も発言しなければ、その人に支払う給料のうち、1時間分は無駄になったようなものです。そんなスタッフに対しては、重要な仕事を任せようとか、昇進させようという気持ちが薄れてしまいます。コスト意識の低い人間に、予算を与えることはできないからです。かくして彼は、そんな小さな行動ひとつでチャンスを失ってしまうわけです。

たかが1枚のコピーミス。されど、紙・トナー・電気・ゴミ処理の損害を会社に与えるのです。そこまで想像してコスト意識を持つことができるかどうか。それができなかった私は、得られたはずのチャンスを、きっと逃していたのだと思います。こんな私の後悔はまだまだたくさんあります。皆さんもそのような行動で会社に損失を与えて、デキナイ人というレッテルを貼られていないでしょうか?  その結果、収入や貯蓄が少ないということを引き起こしていませんか? 一度振り返ってみてください。

●お金の面から語った私の著作
「やってよかった・やらなきゃよかったお金のこと」(中経出版)
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●仕事の面から語った私の著作
「20代の働くあなたへ 一歩抜きん出た未来の自分のつくり方」(ぱる出版)
p.tl/TNHs-


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