「復興応援国債 変動10年」の魅力とは
現在、個人向け国債によって集められたお金は、東日本大震災の復興支援のために使われることになっています。その中でも「復興応援国債 変動10年」は、復興を応援する気持ちを重視した設計です。当初の金利を低く抑え、その分、復興応援資金に充てる金額を多くしているのです。「大きな寄付はできないけれど、少しでも復興を応援したい」という人に、「復興応援国債 変動10年」はおすすめの国債です。
当初3年間の金利は0.05%と、個人向け国債の金利の最低ライン。100万円分買ったとしても、受け取れる金額は年間500円(税引後398円)にしかなりません。とはいっても、現在の3年満期のスーパー定期(300万円以下)の金利は全国平均で0.044%ですから、復興応援国債の金利が際立って低いわけではありません。
記念の金貨、銀貨がもらえる!
まとまった金額の復興応援国債を買える人は、3年たった時点で記念のコインがもらえるという特典があります。残高1000万円ごとに1万円金貨1枚、残高100万円ごとに1000円銀貨1枚がもらえます。ただし、金融機関の口座ごとに管理されますので、A銀行で900万円、B銀行で100万円分の復興応援国債を購入した場合、もらえるコインは銀貨10枚になりますので、注意が必要です。コインの価値は?
コインを貨幣として使うと、それぞれ1万円、1000円の価値ですが、実はコインそのものの価値はもっと高いのです。 材料費を計算してみましょう。■金貨の場合
1万円金貨の地金価格:1gあたり4159円×15.6グラム=6万4880円
■銀貨の場合
1000円銀貨の地金価格:1gあたり75.63円×31.1グラム=2352円
(地金価格:平成24年8月の平均価格。田中貴金属工業)
材料費だけでこんなにかかるのです。これに製造コスト、希少価値や需要などを加味すると、このコインは1万円、1000円よりも高い価値を持っているといえるでしょう(金価格、銀価格は日々変動しますので、コインの価値も日々変動します)。
コインの価値を金利に当てはめるとどうなるでしょうか。例えば1000万円の復興応援国債を購入、国債を満期まで保有し、その間、金利が0.05%のまま変わらなかったとします。仮に金貨の価値が6万円だったとすると、コインによる利益は金利0.06%に相当します(ここから税金をひかれることはありません)。これに元々の金利0.05%を足すと、金利0.11%(税引後0.0998425%)という計算になります。
コインをもらうには、基準日(残高の調査対象日)まで国債を保有していなくてはいけないなど注意事項がありますので、よく確認しておきましょう。
財務省サイト:復興応援国債のページ