有機EL+チルト対応+タッチパネル搭載のディスプレイ
その他の機能をいくつか見ていくこととしましょう。背面のディスプレイは前述したように有機ELディスプレイ。3.0型で画素数は約61万画素。アスペクト比は3:2。
有機ELディスプレイの特性上、視認性は相当に高くなっています。ほぼ真横から見ても問題なく見ることができるほど。ただ、日中の炎天下では見づらくなるのは液晶ディスプレイと大差ありません。期待のしすぎは禁物です。
また、上方に80度、下方に50度ほどチルトする可動式ディスプレイとなっているので、横位置撮影ではローアングル、ハイアングルの撮影に強くなっています。赤ちゃんやペットのように視線の低い被写体を撮影するときに強力な機能として使えるはずです。
ついでといってはなんですが、タッチパネルにもなっています。スマートフォンなどで採用されている静電容量式が搭載されており、さくさくと操作ができます。ただ、基本は十字ボタンでの操作になるとは思われますが。
タッチでのAF&シャッターが可能なので、マクロ撮影などのピントにシビアな状況では拡大AFとタッチシャッターを併用するとよいでしょう。
もうひとつの大きな機能として、5軸対応の手ぶれ補正機構が上げられます。手ぶれ補正機構を客観的に評価するのは難しく、主観的な「感想」でしかありません。それでも相当に効きがいいと感じました。
具体例を出しましょう。実写画像でのISO比較では暗所で低ISOでも撮影しなければなりません。ISO200ではシャッター速度が1/6秒~1/8という厳しい状況で撮影せざるをえないわけです。
実写画像から、よく分かる柵部分の切り抜いてみました。ISO200で1/6秒でもこれだけぶれていない!
また、E-M5では撮像素子シフト式の「補正された像を見ることができない」という弱点を克服しています。超望遠で撮影する場合など手ぶれ補正された像でなければどこにフレーミングされているのか分からなくなることがあり、これは地味ですが大きな改良といえるでしょう。特にバードウォッチングなどでは効いてくる機能です。
また、E-P3あたりから大幅に改善されてきたAF速度ですが、E-M5ではさらに向上しています。そのフォルムに加えてAF速度が充分に速いため、ほとんどデジタル一眼レフを使っているような気分で撮影できたことを書いておくべきでしょう。
次ページでは弱いといわれてきた、高感度性能をはじめとした画質面をチェックしてみましょう。