観光色を少し外した京都・錦市場の歩き方

錦市場 全景

錦市場は京都人の台所。

“京の台所”と呼ばれる錦市場は、京都の食材が一同に集結する場所。商店街振興組合に属する店は126店舗。道幅は3.25メートルから5メートル、そして全長390メートルという、いかにも京都らしい細長い商店街です。今のようにアーケードがあるスタイルになったのは1993年のこと。歴史は古く、400年以上前から魚を中心に栄える場所です。

さまざまなメディアが錦市場を紹介していますが、今回は女性目線、そしてちょっぴりミーハー的目線の2つをもって西からご案内していきましょう。その場で食べ歩きするもよし、お土産を調達するもよしの名店揃いです。

店舗の位置は錦市場商店街のHPをご覧ください。

<今回ご紹介する店舗>
  1. 「冨美家 錦総本店」うどんの老舗が放つバウムクーヘン
  2. 「山市商店」身よりも皮? 鱧皮のおいしさをぜひ
  3. 「La Cucina Italiana 錦 まつむら」あえて錦市場でイタリアン
  4. 「元蔵」カジュアルに決めるならこの居酒屋
  5. 「京の薬味処 いけまさ」お土産は最強に辛い唐辛子を
  6. 「三木鶏卵」 だしのおいしさが堪能できる京風だし巻き
  7. 「京つけもの 錦・高倉」 試食をしながら好みの漬け物を買う

冨美家 錦総本店:うどんの老舗が放つバウムクーヘン

冨美家正面

大きなバームクーヘンが目印

最初に立ち寄りたいのは「冨美家 錦総本店」。創業60年になるうどんのお店ですが、昨今リノベーションし、日に100個近く売れるバウムクーヘン「ふぅばうむ」も販売しています。ここでのおすすめは、うどんのセット。うどんはじめ、ねぎ、卵、餅、つゆなどがパックされ、鍋さえあればすぐにおいしいうどんが作れます(京風鍋焼きうどん 462円)。

昆布のきいた甘めのだし「京のおだし」(325円)は、ほっとする味。だしだけの販売もあり、これがまた重宝します。我が家ではしゃぶしゃぶにしたり、雑炊を作る時にもよく使っています。日持ちもしますし、どんな食材にも合う柔軟さが魅力で、冷蔵庫に常備しておくと便利ですよ。

冨美家バームクーヘン

しっとりした食感がクセになる

「ふぅばうむ」は今回がお初。バターの風味が高く、しっとりとした生地で、甘さはやや控えめ。プレーン(1050円)、抹茶(1155円)の2種がありますが、個人的にはプレーンが好み。紅茶というより、甘めのソーテルヌワインに合わせたくなる。そんな大人向けのバウムクーヘンです。ピース売りもしているので、自分用にも、ばらまき土産にも最適です。

■冨美家 錦総本店
住所:京都市中京区錦小路通堺町西入中魚屋町493番地
電話:075-221-0354
営業時間:10:00~18:00
定休日:不定休

山市商店:身よりも皮? 鱧皮のおいしさをぜひ

山市

鱧皮はおつまみにぴったり

次に足を伸ばすは「山市商店」。焼いた魚などに目にいきますが、ここでは鱧皮(100グラム500円)を買いましょう。

「え、鱧の身じゃなくて皮?」

そう思う方も多いかもしれませんが、鱧皮こそ捨てるのが惜しい最高の食材。身以上に脂が乗っていて、コリコリッとした食感がたまらないんです。調理法が幅広く、使い勝手がいいのも魅力。

はもかわきゅうり

はも皮ときゅうりを二杯酢であえるとこんな感じに。皮の適度な脂がおいしい

我が家の場合、きゅうり、生姜、みょうがと合わせ、二杯酢で酢の物にして食べるのが一般的。作ったその日より、翌日以降のほうが皮に酢がなじんでおいしい。鱧皮きゅうりは夏の定番料理として、ちょくちょく食卓に上ります。

鱧皮は直送もできますし、短期間なら冷凍保存もできます。我が家では旬の時期にまとめ買いし、小分けにして冷凍保存しています。

■山市商店
住所:京都市中京区錦小路通堺町東入
電話:075-221-1446
営業時間:9:00~18:00
定休日:日曜

La Cucina Italiana 錦 まつむら:ちょっと贅沢に。あえて京都・錦市場でイタリアン

さあ、ここらへんでランチといきましょう。京風の食事処はたくさんあれど、あえてここではイタリアンをチョイス。私のお気に入りには「La Cucina Italiana 錦 まつむら」です。このお店の魅力は、味は無論のこと、パーソナルサービスが素晴らしいこと。スタッフが客の好みを瞬時にとらえ、さまざまな提案をしてくれます。こちらで飲んだワインの数本は、我が家の定番になっています。

まつむら前菜

ビールが恋しくなる前菜に舌鼓

料理は添えもの、ソース、オイルに至るまで手抜きはなし。京野菜、旬の魚をうまく取り入れ、毎日通っても飽きないほど。パスタソースは京都らしく、素材の持ち味を生かした上品な味付け。ビールというより、スパークリングワインが恋しくなる味わいです。

まつむらパスタ

ランチのパスタは日替わり。ソースが美味

ちょっと奥まった場所にある隠れ家的イタリアンですが、イタリアンカラーの提灯が目印。まずはランチ(1500円より)で、その実力のほどを味わってみてください。

■La Cucina Italiana 錦 まつむら
住所:京都市中京区錦小路通堺町東入ル中魚屋町484錦晴梅ビル1F
電話:075-212-6350
営業時間:11:30~16:30(L.O 15:30) 17:30~22:30(L.O 21:30)
定休日:月曜(月曜祝日の場合は営業)

元蔵:カジュアルに決めるならココ!

元蔵外観

大きな提灯が目印

「もっとカジュアルに食べたい」という方は「元蔵」へ。オープンスタイルで、おひとりさまでも気軽に入れる居酒屋です。串カツ、おでん、お好み焼きと、料理は「何でもあり」といった風。人気メニューは九条ねぎをふんだんに使った「ねぎ焼き こんちくしょう」(700円)。これがまたビールに良く合うんです。

メニューはうどん、おでん、串カツ、甘味と、バラエティに富んでいるので、年齢問わず気軽に入れます。「ちょっと疲れたな」という時や、小腹が空いた時など使い勝手のいいお店です。

■元蔵
住所:京都市中京区錦小路通柳馬場東入ル東魚屋町167ルミナス錦1F
電話:075-256-1511
営業時間:11:00~23:00(日曜)、11:00~22:00
定休日:無休

京の薬味処 いけまさ:錦市場のお土産は最強に辛い唐辛子

いけまさ正面

辛党の方へのお土産はここで

お腹が満たされたところで、再びお買い物開始です。向かうは「京の薬味処 いけまさ」へ。もともとは八百屋で、昨今、リニューアルし、手前を貸店舗にし、八百屋自体は奥で営んでいます。

唐辛子

愛用中の「皇」。ひとふりで驚きの辛さに!

さまざまな唐辛子が並んでいますが、ぜひ手に入れてほしいのが「最強一味皇(すめる)」(840円)です。国産種の中で最も辛い唐辛子で作った唐辛子で、ひとふりするだけで驚くほど辛くなります。ただ辛いだけでなく、旨味があり、素材のおいしさを引き出してくれるという利点も。私は料理にかけるだけでなく、芋焼酎のロックに軽くひとふり。芋の甘さが引き立ち、奥行きのある味わいに。辛党の方はぜひお試しあれ。

■京の薬味処 いけまさ
住所:京都市中京区錦小路柳馬場東入東魚屋町
電話:075-221-3460
営業時間:11:30~14:00、17:00~21:30
定休日:火曜

三木鶏卵:だしのおいしさが堪能できる京風だし巻き

三木鶏卵外観

京風だし巻き卵と言えばここ

錦市場のちょうど中間あたりにあるのが昭和3年創業の「三木鶏卵」。ここのだし巻きは、「あと一品足りないな」という時に重宝します。利尻昆布、削り節で取っただし、特注の本醸造醤油を加え作っただし巻きの味は、卵の味をしっかり感じます。

卵の甘味と旨味が口いっぱいに広がった後、幾重にも重なるだしの風味が味をまとめていく様は見事の一言。職人の技を数百円で味わえるなんて、何とも贅沢な気分になります。

パートナーの実家でもこちらのだし巻き卵は年中、食卓に登場。生粋の京都人のパートナーも大絶賛です。

三木鶏卵の玉子焼き

卵の味をしっかり感じるだし巻き

2人用なら小さいサイズ(380円)で十分。こんな風に切って、お皿に盛れば、ちょっとした一品に。お財布にも優しいのが嬉しいですよね。

■三木鶏卵
住所:京都市中京区錦小路通富小路西入ル東魚屋町182
電話075-221-1585
営業時間:9:00~18:00
定休日:無休

京つけもの 高倉:試食をしながら好みの漬け物を買う 

高倉外観

どれにするか通うほど多種の漬物が揃う

最後は中心部から一気に東の端まで行って「京つけもの 高倉」へ。店頭に並ぶ無数の漬け物に心躍りますが、ここでおすすめなのがきゅうりの古漬け(150円)です。やや酸っぱくなった古漬けは、ぬか漬けならではの乳酸の旨味がギュッと凝縮。まさに“ご飯のお供”といった風。

高倉の古漬け

暑い時は水茶漬けに入れても美味

我が家では、これに刻み生姜、みょうがを加えり、夏場は細かく刻んで水茶漬けにします。古漬けを入れた水茶漬けは、お酒を飲んだ翌朝にもピッタリ。また、薄く刻んで炒飯に入れたりと、アレンジが効くので、冷蔵庫に常備してある一品です。

店では旬の野菜を使った漬け物がたくさん並びます。春になればたけのこ、冬が近づくと千枚漬けと、旬を漬物で感じさせてくれます。ほとんどの商品が試食できるので、まずは足を伸ばしてみてください。地方発送もできるので、遠方の方のお土産にも最適です。


■京つけもの 錦・高倉屋
住所:京都市中京区錦小路寺町西入ル東大文字町289-2
電話:075-231-0032
営業時間:10:00~18:30
定休日:無休

いかがでしたか?

「いかにも観光」というのではなく、私が京都に滞在する際、ごく普通に食卓に上る食材や愛用する調味料をご紹介させていただきました。自宅に帰ってからも「日常に京都を感じる」。そんな歩き方をしてみてくださいね。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。