割安で放置されている銘柄は株価の上昇も狙える
ショッピングに役立つ割引券やサービス券を株主優待にする企業も多い。
しかも、今の相場を見ると、個別銘柄がまだまだ割安で放置されている場合も多々あります。「割安」といっても何をもって「割安」と判断するのかは人それぞれ指標があると思いますが、今回はPERとPBRで見てみます。6月22日の時点での東証1部全銘柄のPERは11.94、PBRは0.92なので、これよりも割安であり、かつ8月、9月決算で株主優待を出す企業を紹介します。ただし、今回はあくまで株価が割安であるということが前提になっているので、人気を博する優待を出す企業は登場しないかもしれません。
※各企業のPERとPBRは6月22日時点の数字です。
イオン(8267)
PER:11.17PBR:0.84
最低投資額:98400円
権利確定月:8月
言わずと知れた、あのイオンです。グループ会社には総合スーパーや電子マネーのWAONなどがあり、アジアでの展開も進んでいます。イオンの株主優待は、オーナーズカード。保有している株数に応じて、3、4、5、7%のキャッシュバックがあります。また毎月20日と30日のお客様感謝デーの5%の割引にプラスして、3、4、5、7%のキャッッシュバックが受けられるのです。
Jフロント.リテイリング (3086)
PER:11.02PBR:0.62
最低投資額:39万2000円
権利確定月:8月
百貨店大手の大丸と松坂屋ホールディングスが統合し、国内2位の位置にいます。毎年2月末日現在1,000株以上を保有している株主に、翌年5月31日まで使える「株主様お買い物ご優待カード」を発行しています。2月末以降に株主になった人には、お買い物ご優待年間利用限度額の半額に設定した、翌年5月31日まで使える株主お買い物ご優待カードを発行。このカードを支払い時に提示すると、現金による値札価格での買物につき、10%が割引されます。(ただし、フォーエバー21は5%割引)
アタカ大機 (1978)
PER:9.6
PBR:0.53
最低投資額:25万1000円
権利確定月:9月
環境問題に取り組む企業です。プラント・エンジニアリング事業として特に水処理システムに強みがあります。1日の出来高が少ないので、買いたい株価で変えない場合もありますし、売りたい株価で売れないこともあるので、その点注意が必要です。株主優待は、1000株以上保有でお米券3キログラムです。
三越伊勢丹ホールディングス (3099)
PER:5.53PBR: 0.71
最低投資額:82600円
権利確定月 9月
三越と伊勢丹を運営し、百貨店業界ではトップに君臨する企業です。株主優待は利用限度額の範囲の買い物で10%割引になる「株主優待カード」。利用限度額は保有株数によって異なります。また駐車場の無料駐車時間が1時間延長されたり、オークラホテルズ&リゾーツなどの契約施設を優待料金で利用することもできます。
WOWOW (4839)
PER:7.77PBR:0.84
最低投資額:17万円
権利確定月:9月
民間の衛星放送会社として有名です。国内外の配給会社などから調達した映画やドラマはとても人気がありますが、それだけではなく自社で制作したオリジナルのドラマ(「ドラマW」)やドキュメンタリー(「ノンフィクションW」)などを放送しています。株主優待は、保有株1株に対して「WOWOW株主優待券」を1枚です。「WOWOW株主優待券」を添えて申し込むと「WOWOW視聴優待 3カ月分無料」または「WOWOW特製QUOカード2,000円分」のいずれかがもらえます。また、WOWOW視聴優待を選択し、さらに2年以上継続して所有した場合には、視聴優待がさらに1カ月分、合計4カ月分無料になります。
権利がとれる日に気をつけよう
権利を獲得するためには、その月の最終営業日よりも3営業日前まで株を保有していなければなりません。8月の場合には31日が最終営業日なので、少なくとも8月28日まで、9月の場合には28日が最終営業日なので、9月25日までは株を保有している必要があります。