人生の収支を戦略的にデザインする
長い人生の中で、生涯の収支を赤字にしないためには、戦略的な考えが必要な時代となりました。毎月のやり繰り、あるいは毎年のやり繰りをやっていれば、なんとなく生涯がまかなえた時代はもう過去のモノとなったのです。これからは、自分の人生の起伏を考えて計画的に備えなければならない時代です。生涯の中でお金を増やす時期、守る時期、使い倒す時期をメリハリを付けて考える。それが、私がおススメするマネー戦略です。
人生の肝は30代
長い人生の中でも人生の質が特に大きく左右されるのが、30代の過ごし方です。多くの人のライフプランを見てきて分かることは、30代にしっかり資産形成できた人の未来は明るいし、お金持ちになる可能性が高いということです。逆にいえば、30代で散財してしまう人や重いローンを背負った人は、その後もずうっとお金で苦労してしまいます。なかなか資産が築けません。
人生の中で、お金にもっとも真剣に向き合うべきなのが、30代というわけです。しかし、だからといってガチガチにお金を貯め込みなさい、などと野暮なことをいうつもりはありません。真剣に向き合うからこそ、無理しても使うわないといけないお金もでてきます。ですから、自分の価値観に応じて「使う、使わない」のメリハリが必要なのです。
30代でのお金のメリハリという意味で、要注意の支出費目は住居費、教育費、保険料です。
三大支出は住居費、教育費、保険料
この3つの支出の共通点は、こうです。生活に欠かせない支出である、毎月支払う必要がある、長い期間支払い続ける必要がある。ということは、現在の中では気にならないくらいの金額であっても、長い時間をかけて払い続けることで、想像を超えた莫大な支出につながっている、ということになります。同時に、三大支出にお金がかかるのは仕方ないと認識しているところが始末が悪いのです。潜在意識においては、他のすべての支出がこの3つの支出の支配下に入ってしまいます。
三大支出は生活費の王様です。大人の学習に必要な書籍代もセミナー費用も旅行費用も、すべてがこの三大支出に劣後してしまうのです(そう思い込んでしまうのです)。三大支出のために、人生がきゅうくつで退屈でつまなないものになってしまったら、それこそ大変です。
人生の収支を劇的に改善するには、この三大支出に対する歯止めが必要です。それには、ちょっとした思い込みを変えることで可能となります。
では、三大支出に対して抱きやすいちょっとした思い込みとは??
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