隅田川を渡ってディープな下町へ
職人の心意気が伝わるお誂え足袋店「めうがや」
こういった技を保存しようと、地元の保存会が「修理・修復・お誂え」を合言葉に、モノを大切に良いものを伝え続ける努力をしています。そういう意味でこのあたり、着物フリークであれば、楽しくてしかたがない街でもあるのです。
花街の風情が残る料亭も点在する
そして花街といえば切っても切れない花柳界。例えば足袋などをサッと買って履き換えていける場所にある足袋やさんや料亭に向かう旦那衆がちょいと買って懐に忍ばせるかんざし店など、このあたりは言ってみれば「江戸の粋」そのものの街でした。そんなディープな下町を感じながら歩けるのはこの街ならではです。
■言問団子と長命寺桜もち
江戸時代から続く伝統の味
ポイントは今と昔のコントラスト
いかがでしたか? 世界一の高さを誇るスカイツリーを見上げると、現代の日本が誇る最新の技術が見て取れます。そしてそのお膝元には、江戸時代から脈々と続く伝統の技が今も息づいています。実はこの新旧のコントラストこそが、この界隈を味わいつくすポイントなのではないかと私は思うのです。皆さんも一度、体験してみては。惜しくも千秋楽を迎えた平成中村座
江戸初期に現在の京橋付近に建てられた中村座(猿若座)が江戸歌舞伎の発祥地。それが浅草に移り、一大芝居町として繁栄しました。それから長い時を経て2000年に平成中村座としてここ浅草によみがえりました。ここはもちろん着物姿が絵になるのは間違いなく、それに加えてスカイツリーとのコラボレーションが素晴らしいスポット。惜しくも千秋楽を迎えましたが江戸と東京の素晴らしきコラボレーションは歌舞伎に新たな歴史を刻んだと言っても過言ではありません。