古民家/古民家の基礎知識

古民家暮らしができる街はどこ? その2(2ページ目)

前回はこの記事でいう古民家の定義と古い建物が残っていそうな場所をピックアップしました。今回は実際に借りられそうな場所や借り方、注意点など、実際に借りるためのノウハウをまとめていきます。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド


古民家活用事例があれば
貸してもらえる可能性アップ?

月島

月島も戦災を免れたエリア。路地や古い家が残るが、たいていは居住者がいる

自治体ごとに見ていくと、千代田区、港区、中央区、渋谷区は相場そのものが高く、また、最近では店舗などとして借りる例が増えており、居住用に借りるのはなかなか難しくなっています。また、板橋区、練馬区、江戸川区、足立区など、当時あまり開発が進んでいなかった場所では駅周辺以外は新しく建てられているケースが多く、該当する物件自体が少ないようです。

 

活用例

古いアパートや店舗、集合住宅を上手に活用した飲食店などがあれば例として挙げやすい

以上、8区を除くと、残りは15区。この先は実際の街を歩いてみて探していくしかありません。その際のポイントとなるのは、周辺に古民家を利用したカフェやゲストハウス、店舗などがあるかどうか。というのは「古い、小さな物件の大家さんは個人、しかも、お年寄りが多く、私たち不動産会社の話ですら通じないことがあります。そこで自分で手を入れてでも住みたいなどと言っても理解を得にくいんです」(前出・徳山さん)。

 

それでも、近所に改装例があれば、理解を得やすくなります。「近所で古民家を利用した店などがあると、ああいう使い方もあるのかと目を開かれる大家さんもいらっしゃるようで、きっかけにはなりますね」(前出・島津さん)。

 

古民家だろうが、普通の物件だろうが、
大事なのは数を見ること

入谷プラスカフェ

東京メトロ日比谷線入谷駅から徒歩1分、築50年の店舗兼用住宅を利用して作られた入谷プラスカフェ外観

時には理解のある大家さんもいる。入谷駅近くで人気のカフェ、入谷プラスカフェを経営する今村ナオミさんは「ここは表に地元の不動産会社の札が貼ってあり、それで借りたのですが、柱さえ切らなければ何をしても良いと言われました。同じ時期に他からの申し込みもあったそうですが、この街が好きという人に借りてもらいたいということで決まりました」。その土地に長く住んでいる大家さんの心を動かすのは、借りる人の「その街が好き」という熱意というわけです。

 

店内

店内。木の温もりが感じられる、つい長居したくなる空間。珈琲やパンケーキもおいしい

とはいえ、今村さんも偶然に現在の物件に巡り合ったわけではありません。「ここを借りるまで数えきれないほど、たくさんの物件を見ました。でも、自然光が入って、駅に近い、自分にとってこれだ!という物件はここだけでした。いくら、古い建物の雰囲気が好きだからと言っても、立地、日照など後から変えられない条件では妥協してはいけませんね」。

 
続いても、古民家と巡り合うためのあの手この手を見ていきます。

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