古民家/古民家の基礎知識

古民家暮らしができる街はどこ? その2(3ページ目)

前回はこの記事でいう古民家の定義と古い建物が残っていそうな場所をピックアップしました。今回は実際に借りられそうな場所や借り方、注意点など、実際に借りるためのノウハウをまとめていきます。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド


古民家探しは長期戦、
まずは住んでみるという手も

張り紙

物件によってはこんな張り紙がしてあることも

歩いてみて気になった物件があり、そこが募集中ならラッキーですが、なかなかそんな偶然はありません。住みたい場所が決まっているなら、その近くの不動産会社を当たってみることになりますが、その際、大手は避けたほうが無難。ここまで書いてきた通り、古い家を借りる、売買するには手間がかかります。しかし、手間がかかったからと言って仲介手数料を高くできるわけではありませんから、効率重視の会社ではまずやりたがりません。もちろん、地元の不動産会社で依頼しても、そうそう物件が出るわけではありませんから、長期戦になることは覚悟してください。

 

鎌倉

海も山も歴史もある街、鎌倉。下町情緒とは違う雰囲気だが、根強いファンがいるという点は共通だ

田舎暮らしなら、古民家を専門に扱う不動産会社もありますが、都心に通勤できる範囲内で古民家をメインにしているのは、ここまで何度かご紹介してきた鎌倉古民家バンクぐらいでしょうか。また、古民家ばかりというわけではありませんが、東京R不動産の「レトロな味わい」、東京スタイルの「レトロな趣き」といったカテゴリで探す手もあります。

 

また、住みたい街が決まっているなら、初めは希望通りの住まいでなくとも、とりあえずその街に引っ越してみるという手もあります。地元でのご近所づきあいの中から情報収集をし、物件が探すというやり方です。住んで土地勘が養われていれば、物件が出た場所を聞くだけで判断がつくようになりますし、多少は情報も早いはずです。

 

もうひとつ、直接、大家さんに交渉するという手もあります。谷根千エリアではそうしたやり方で借りている人もいるそうですが、店舗などビジネス絡みであれば良いかもしれませんが、住居の場合には注意が必要です。それは原状回復の問題があるため。ご存じのように、賃貸で借りる場合には退去時、借りた部屋を原状に回復する必要があります。自分で手を入れたい場合には、どこにどう手を入れるか、それを原状回復する際の費用はどちらが負担するかなどの取り決めをしておかないと、退去時にトラブルに発展する可能性があります。それを考えると、口約束あるいは契約無しでとりあえず、借りちゃえという姿勢は危険です。

 

最後に古民家暮らしのプラスとマイナス、心構えなどについて聞いてみました。

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