独自の「W分離サイクロン」で進化した期待のモデル
東芝・TORNEO W【VC-SG711】
3月に発売となった、東芝の最上位モデル。秋に新製品が登場するのが定番の中、2月発表という季節外れのリリースで注目を集めました。製品自体も、なかなか個性的。従来のサイクロン部分にもうひとつサイクロン機構を追加するという新発想の「W分離サイクロン」により、劇的な進化をしています。では、その完成度の高さを、じっくりお伝えしましょう。
注目ポイント1:独自のサイクロンで吸引力の持続を強化
従来のサイクロン部分の奥に、新たに追加された12気筒のサイクロン部分
従来とは全く違う機構になったサイクロン部分。サイクロン式の場合、微細なゴミをとことん分離することで目詰まりを抑制し、吸引力を持続させます。そこで今機種では、最初に吸ったゴミを分離するサイクロン部分(ダストカップ部分)に加え、新たに開発した12気筒のサイクロンシステムを搭載。ダストカップで分離しきれなかったミクロのホコリをさらにしっかり分離する新機構としました。これにより、従来の機種より吸引力が低下しにくくなっています。
注目ポイント2:「カタカタ音」がなくなり静音性UP
ダストボックスにあったプリーツフィルターが無くなり、自動チリ落としのための「カタカタ音」がしなくなった
先に触れた12気筒サイクロンを搭載したことで、ダストボックス内のフィルターがなくなりました。従来あった、ダストカップで分離しきれなかったホコリをキャッチするためのフィルターは、目詰まりを防止するため、自動的にチリ落としをする機能がついていました。そのため、スイッチを切ると「カタカタカタ」という音がし、これがうるさいという不満の声に……。しかし、新しいサイクロン機構になったことで、ミクロのゴミまでしっかり分離できるようになり、このフィルターが不要に。その結果「カタカタ音」もなくなり、静音性をうたっていたトルネオの完成度がさらにアップしました。
注目ポイント3:豊富なノズルで隅々まで掃除が行き届く
付属のノズルは定番のものから個性的なものまで多彩です
高い所に届く「伸縮ロングノズル」の他、「丸ブラシ」「ふとん用ブラシ」「洋服布用ブラシ」など、多彩なノズルが同梱されているのも魅力のひとつ。柔軟に動く延長ホースは、他社にはない付属品です。ホースがビローンと伸びるため、使う際にちょっとしたコツが必要ですが、高い所や細かい所を吸いたい時にノズルが自在に動かせるため便利。また、ノズル類一式を収納できる専用バッグ付きで、なかなか配慮が行き届いています。