着物・着付け/着物の着方(応用編)

古い着物が生まれ変わる!メンテナンスの流れとコツ(2ページ目)

お下がりの着物を着たいけれど、どうしたらいいのか分からない……。今回は、そんな方々のために持ち込みメンテナンスの全貌をお伝えいたします。

黒柳 聡子

執筆者:黒柳 聡子

着物・着付けガイド

実際に羽織ってみる

お誂え

実際に着て見ることが何より大切

今度は実際に着物を羽織って、裄や身丈などがどのくらいなのかということを確認します。実際着てみると、Hさんが思っていたより裄の短かさがあまり目立たない様子。通常、着物の裄が長襦袢の裄よりも6~7mm程度長いのが理想ですが、この着物はHさんの理想の着物の裄の長さよりは少し短いものの、長襦袢の長さと5mm程の差となるため、そのままでも良いかもしれないということに。

 
お誂え

袖丈が標準よりもかなり長い

逆に袖丈が標準のものより長いことが判明。これだと、長襦袢が袖の後ろから飛び出てしまうため、相談の結果、柄の部分を残し、袖丈をもう少し詰め、裄はそのままにするという結論となりました。

 

大体の見積もりを出してもらう

ここで、大体の見積もりを出してもらい、実際に発注するかどうかを決めます。今回の場合は、総合的に判断した結果、胴裏の交換、シミなどの汚れを取る洗い張り、袖丈の調整を含めて、仕立て直しでおよそ6万4000円ほどに。期間は4週間ほどで出来上がるとのこと。なお、あまりに修繕箇所が多く値段が高くなる場合には、新しい着物を購入するという選択もあるので、迷う場合にはいったん持ち帰って検討するのも一つの方法です。

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