その銘柄は割安? それとも割高?どこで判断するか
相場の動きに乗ること、特に上昇相場に乗って儲けるのは投資の基本といえば基本です。相場がよくなり、目をつけた銘柄の株価が上がってくると「このままでは遅れをとってしまう!」と思ってついつい買ってしまうのですが、ここではいったん落ち着くことが大切です。そして、この先株価の上昇が見込めるかどうかを判断するために、私は2つの項目を必ずチェックします。1つ目はPERです。PERとは「株価収益率」のことで、
株価÷1株あたりの当期純利益
で求めることができます。この値が小さいと株価が割安で、逆にPERの値が大きいと割高という見方ができます。PERは自分で計算してもいいのですが、ネット証券のツールなどで調べればすぐに見つかります。
PERがわかってもこれだけでは判断はできません。次に、同じ業種のPERと比べます。たとえば通信業のA社のPERが10倍で、通信業全体のPERが15倍であれば、A社の株価は割安だと判断できます。さらに細かく見るのであれば、同じようなビジネスをしている会社のPERを見ます。それよりも低い値であれば、なおさらいいわけです。PERで判断した結果、株価が割安だと判断できたら、次はチャートを見ます。
上がったときに悔しい思いをしないように、とりあえず買ってみる
上昇相場に乗っている銘柄であれば、チャートも右肩上がりになっていると思いますが、そういうチャートを見て、買いたくなる人と買いたくなくなる人の2つのパターンがあります。このチャートを見て、買いたくなる人は、「さらに株価が上がる」と瞬間的に思える人で、買いたくなくなる人は「ずいぶん上がったな」と感じる人です。
私の場合は、完全に後者です。右肩上がりのチャートはとても苦手で、むしろ株価が下がったとこを拾っていくのが得意としています。とはいえ、株を買う以上、株価は必ず上がるという気持ちを強く持っているので、正直迷いはあります。それにこの時点で株価がどう動くのかはわかりません。もし株価が上がっていってしまったらちょっと悔しいと感じます。
この気持をどう処理するのかはけっこう重要です。なぜかというと、後になって「買っておけば上がったのに……」と、後悔すると共に、そこで高値掴みをしてしまう可能性もあります。でも、株価が上がる前にすでに買っていれば(たとえ最小単位であっても)株価が上がる喜びに変わるわけです。つまり、株を持っていることによって「焦る」のか「喜ぶ」のかという気持ちの面で全く違うということです。
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