地道にコツコツこそが勝者への道
~すぐに始めたい、天引きによる積立貯蓄~
いよいよここからは実践編です。どう金融商品を利用していくか説明していきましょう。基本は、元本保証の商品による積立です。地道にコツコツ積み立てる。貯蓄には近道も裏ワザもありません。運用を考える人もいるでしょうが、それはある程度貯まってから。最初は、毎月(とボーナス時)にきっちり積み立てていく。しかし、ただやみくもに積み立てても続きません。深野さんは継続するポイントをこう説明します。「貯蓄を継続するには3つの〈ム〉をなくすこと。無理な金額設定、積み立てに手間ヒマのかかる無駄、そして今月はしたけど来月はしないといったムラ。これらがひとつでもあれば、積み立ては長続きしません」
では、どうすれば無理、無駄、ムラをなくせるか。まずは、家計の入出金を把握することで予算化していくが必要です。年間の貯蓄目標が100万円ならば、年間の収入から100万円を引いて、残りを12で割れば、1カ月に使える生活費が出ます。不定期の支出として帰省費用や冠婚葬祭費なども考慮し、その予算で生活が可能かどうか。結果、難しいようなら年間貯蓄100万円は達成されません。それでも、継続可能な積み立てを行い、少しでも目標額に近づけていくことが大切です。
まずは積立を利用。まとまった額の預け替えにはネット定期を
加えて、利用する貯蓄商品は、給与天引きまたは、給与振込み口座からの口座引き落としの積立商品が無駄がなく確実でしょう。勤務先の財形貯蓄でも、金融機関の積立定期でも構いません。預貯金は基本的にリスクのない安全性商品を意味しますが、超低金利の今、それ自体が「増える」ものではありません。したがって、次のステップとして、100万円、200万円と貯蓄額が増えてきたら、同時に増やすことを考えましょう。以下の商品を利用するのもおすすめです。●金利が高いネット定期を利用する
元本保証で比較的金利が有利な商品としてはネット定期がその代表。まとまった額を預け替えるだけで、受け取る利息に差が出ます。以下は好金利のネット定期の一覧です。
●宝くじやプレゼントつき定期預金を利用する
同じネット定期でも、宝くじやプレゼントが抽選で当たるなどの特典の付いた定期預金もあります。お楽しみが欲しい人は検討してみてもいいでしょう。
積立である程度貯まった人は、ネット定期の他に「個人向け国債 変動10」がおすすめ
取材・文・撮影/清水京武 監修/深野康彦(ファイナンシャル・プランナー) イラスト/竹松勇二