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レンジローバー・イヴォークの衝撃的なスタイル(2ページ目)

SUVには遊び心や色気が必要だと思っていたが、想像を超えるモデルが登場した。ランドローバーの「レンジローバー・イヴォーク」がそう。魅力は当然スタイリングで、街中でこれだけ注目を浴びたのは久しぶりだ。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

見た目どおりのスポーティ路線

インパネ

SUVテイストを抑えたインパネは、とくにセンターコンソールなどがプラスチッキーな印象で、「レンジローバー」を名乗るにはギリギリの質感といった印象を受けた。もちろん、レンジローバーの兄貴達と比べるには価格差が大きすぎるのだが。ナビは「プレステージ」と「ダイナミック」に標準だが、オプションを含めてDVDナビというのは少し物足りない


今回試乗したのはクーペだが、5ドアも用意する。前者には「ピュア」と「ダイナミック」、後者には「ピュア」と「プレステージ」の2グレードを設定。試乗したクーペの「ピュア」は、17インチを履くため19インチの「プレステージ」や20インチの「ダイナミック」と比べると足もとの迫力には欠けるものの、イヴォークの中では軽快感に富む走りが身上だ。ただ、高速コーナーでのグリップは期待ほどではないから、SUVでも思い切り走りを楽しみたいのなら19インチ以上がオススメ。

フリーランダー2にも感じられ、上級のレンジローバー・ヴォーグが強く醸し出すソフトな乗り心地だが、ステアリングを切れば意志どおりに曲がってくれる独得の世界こそ同ブランドの生命線と思っていたから、イヴォークのややハードな足まわりには少々面食らった。ただ脚が突っ張るような硬さではなく、マッド&スノータイヤを履く割に路面の凹凸をスムーズにいなすのには同社の力量を感じられる。

いずれにしてもコンパクト&ミドルクラスSUVではトップクラスの懐の深い乗り心地を提供してくれるフリーランダー2とは異なるアスリート系に仕上がっている。


パワーは必要十分以上

後席

クーペの後席は大人が座れるスペースを確保するが、180cm級の長身の人だととくに頭上が狭く感じるはずだ。とはいえたまにゲストを乗せるくらいなら十分なスペースといえる


オールアルミニウム製の2.0L直噴ターボエンジンは、240ps/340Nmのスペックどおりパワフルで、レスポンスも良好そのもの。どの回転域から踏んでいっても即座に欲しい加速感が得られるから、パワーに不満はない。3.2Lの6気筒エンジンを積むフリーランダー2の味わい深さも捨てがたいが、「小排気量+ターボ」によるダウンサイジングは大きくて重くなりがちなSUVが生き残る手段のひとつであるし、実際にフリーランダー2よりも燃費もCO2排出量も低減されている。

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