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安全×確実×高利回りはなぜないか簡単に考える

安全で確実で高利回りの商品があれば欲しいですよね。でもそんなものは成立しません。もしかすると詐欺かもしれません。少し考えてみるとその秘密が分かります。マネーハックの発想で考えてみます。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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安全×確実×高利回りが欲しい!

私たちが資産運用を考えたとき怖いのは「元本割れ」です。お金が減ってしまうのは避けたいと誰もが思います。しかし「高い利回り」は欲しいところです。同じ運用をするなら高い成績が欲しいところです。しかしこの両者はなかなか同時に両立しません。そういわれるとなんとなく納得してしまうのですが、なぜでしょうか?

むしろ「安全」「確実」「高利回り」をうたうセールスにつられてしまうと、金融詐欺にひっかかる恐れすらあります。たくさんのお金を集めたにもかかわらず、運用の実態はなかった、ということも少なくありません。

これだけ金融に関する技術が進化したのであれば、安全×確実×高利回りという夢のような商品が成立しそうですが、やはりうまくいかないのには理由があります。少し考えてみましょう。

もちろん、マネーハック的に!

安全性と高利回りは併存できない!

まず「安全」と「高利回り」はなかなか併存できません。なぜなら安全でかつ利回りが高い商品が一時的に存在しても、人気が出てしまうため、その条件が続かないからです。

自由に売買が可能である金融商品である場合は、安全かつ高利回りの商品は高い値段がついてしまいます。人気が高まるからです。欲しい人が多い商品ですから、何度も売り買いされます。結果として、元の値段が上がりますので利回りは相対的に低くなってしまいます。もちろん定期預金より低くなることはありません(そこまで値上がりしたら「やっぱ定期預金がいいや」ということで値段が下がる)。結果として「安全かつ高利回り」は「安全かつ低利回り」に落ち着いてしまうことになるわけです。

あるいは定期預金や保険商品のように売買ができない金融商品については、その高利回りをつけなくても人気が集まると分かりますので、より低い利回りで再設定したものが提供されることになります。こちらも結果として「安全かつ高利回り」は「安全かつ低利回り」になってしまうわけです。

マネーに関する情報はネットや雑誌などでどんどん拡散されます。みんなが欲しがるような、過度に有利な条件はそのまま放置されることはありません。
むしろテクノロジーが進むほど、「安全かつ高利回り」が存在しなくなるというわけです。

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