大和ハウス工業 基本データ(2017年度)
- 本社 大阪市北区
- 創業 1955年(昭和30年)
- 事業内容 注文住宅事業、分譲住宅事業、賃貸住宅事業、リフォーム事業、流通店舗事業、観光事業など
- 営業エリア 全国
- 売上高 3兆7959億円
- 総販売戸数 51641戸
- 主な関連会社 大和ハウスリフォーム、大和リース、ダイワラクダ工業、大和小田急建設、フジタ、コスモスイニシアなど
大和ハウスについて知っておきたい三つのポイント
(1)プレハブ住宅の「元祖」大和ハウスで有名なのはプレハブ(工業化)住宅の「元祖」であることです。「パイプハウス」や「ミゼットハウス」を開発・供給して以来、戦後の住宅づくりを先導してきた代表的なハウスメーカーです。近年は「外張り断熱通気外壁」を採用した「ジーヴォ」シリーズを中心に、安全・安心で快適な住まいづくりに注力しています。さらにスマートタウン開発などでも業界をリードする存在です。
(2)戸建て住宅ブランドは「ジーヴォ」シリーズに集約
・軽量鉄骨造=ジーヴォΣ(シグマ)、ジーヴォ03(3階建て)など
・重量鉄骨造=スカイエ(4~5階建て)
・木質系=ジーヴォ・グランウッド
※上記商品をベースにスマートハウス仕様「スマ・エコ」シリーズなどがあります。なお、鉄骨系「ジーヴォΣ」の天井高については、2017年4月から2.8m(それ以前は2.72m)にできる仕様を追加しています。
(3)事業多角化で住宅業界No.1企業に
近年は、住宅分野(戸建て・マンション・アパート)だけでなく、商業・物流の建設やエネルギー関連、高齢者福祉関連事業など総合住宅産業として多角的に事業を展開しています。また、ゼネコンやマンションなどの分野で積極的なM&Aを展開し事業規模を拡大し、今や住宅業界ナンバーワンの規模の企業グループとなっています。さらに、海外事業やロボット事業なども手がけています。将来的には、売上高10兆円企業を目指すとしています。
ここからは大和ハウスについての最近のトピックスを三つご紹介します。
高級木造住宅「プレミアムグランウッド」
2017年から大和ハウスは高級住宅市場に参入しています。その際に発売されたのが「プレミアムグランウッド」です。エネルギー吸収型木造制震耐力壁「グランデバイス」などの新技術、高断熱仕様の導入などにより、大変質の高い住まいづくりを展開しています。このほか、全体統括する「プロデューサー」をはじめ、営業や設計、インテリアコーディネート、現場管理などで高い提案力や技能を有するチームが参画することで、より質の高い住まいを提供することも特徴です。
例えば、完成後にもプレミアムなサービス「ライフサポートサービス」を用意。航空業界の「ファーストクラス」のような体験を商談から完成後まで体験できるといいます。
住まいのIOT化を推進する「ダイワコネクト」プロジェクト
スマートスピーカーの普及など、住まいと暮らしの中にIOT化の波が押し寄せています。それを受け、大和ハウスが2017年末から取り組んでいるのが、「ダイワコネクト」プロジェクトです。東京・渋谷にあるモデルハウスなどには「Google Home」が導入され家電やセンサーなどと接続され、リビングや寝室などでそれによるどのような生活上のメリットが感じられるのか、体験できるようになっています。また、その中の一部サービスについてはすでに顧客向けに提供が始まっています。
■ストック住宅事業で新ブランド立ち上げ
住宅はすでに世帯数より多くなっていることから、これからはストック(中古)住宅を有効活用すべき状況になります。国では「安心R住宅」というストック住宅を安心・安全に売り買いできるようにするための制度もスタートさせています。大和ハウスでは2018年1月に、ストック事業を強化するため、グループ統一の新ブランド「Livness(リブネス)」を立ち上げています。これにより、顧客の状況に応じたリフォームや買取再販などの提案を行い、ストック住宅の価値の維持・向上などが図られます。
■大和ハウスのほかの記事も読む
〈特徴〉 事業の多角化で住宅業界のトップ企業に(本記事)
〈耐震〉 外張り断熱通気外壁で耐久性アップ
〈環境〉 蓄電池を搭載 「スマ・エコ オリジナル」
〈商品〉 外部とのコラボレーションで提案力が充実
〈見どころ〉 真の魅力を確認可能「まちなかジーヴォ」