【創業当時の苦労】100人中100人に「バカじゃない?」と言われました
ガイド:下野農園を始めたとき、一番大変だったことは何ですか?藤井社長:全部が大変だったといえば大変でしたけどね。なにせ100人中100人に「バカじゃない?」と言われましたから。そもそも僕は飲食をやったことがなかったのです。それに建物にお金をかけることに対しても反対は多かったですね。
下野農園で出される料理。地元の野菜を使っている。
でも、蓋を開けてみるとお客様はいらっしゃいますし、売上も伸びています。予約がとれないと言っていただけるくらいになりましたよ。
ガイド:他の飲食店と根本的に何が違うと思いますか?
藤井社長:もともと「飲食店をやろう」と考えているのではなくて、地域にどうやって貢献していくのか?が中心になっているところです。だから価値を生み出すことができ、それが数字として表れているのだと思います。
【商品を開発するとき】これだ!というものに当たるまでやればいいのです
ガイド:商品開発で難しいのはどんなことですか?藤井社長:目標の味までいくかどうかですよね。最初はなかなかうまくいかないので「やっても意味がないのかな」と弱気になります。でも諦めたら終わりだから、考えて試していくしかありません。エジソンと同じですよ。とにかく続けて、これだ!というものに当たるまでやればいいのです。ただ、無制限にやっていてはいつまでたっても出来上がらないので、時間とお金に制約をつけます。その中で「絶対にやるんだ」という気持ちがあるから、商品はできていくのです。最終的には「諦めない」という人間性にかかっていると思いますね。だから人が重要なのですよ。
ガイド:中には、諦めそうになるスタッフもいると思いますが、そのときはどうしていますか?
藤井社長:誰かが諦めそうになったとしても、トップが諦めないという姿勢を見せることです。「やれるんだ、絶対やれるんだ」という意思を持って取り組んでいます。
【リスクをとるということ】事業者にとっての成果は、リスクの大きさなのです
ガイド:これまでたくさんのリスクをとってきたと思いますが、ご自身にとって最大のリスクは何でしたか?藤井社長:お金の面でいうのであれば建物をつくるときです。借金を抱えますからね。もちろん会社をつくるときもリスクをとりましたし、自治体や企業と組む場合も結局はリスクを抱えることなので、いつも覚悟はしています。一方で、事業者にとっての成果が何で計られるのかというと、リスクの大きさなのです。創業したての頃に受けるのは数万円の仕事なので、リスクも数万円になります。でも、それを成功させたら次は数千万、億単位の仕事になります。つまり、それだけリスクも大きくなってくるのです。だから、事業者の評価はリスクの大きさなのですよ。逆をいうと、それだけの覚悟が必要だということです。
【お金とは】ツールの1つにすぎません
ガイド:藤井さんにとってお金とは?藤井社長:お金はツールの1つに過ぎないと思っています。正直、あまり考えてないですね。必要になれば、その時点で集めればいいわけですから。モノと同じです。たとえば、座りたいと思ったときに椅子があればいい。そういう感覚ですね。
【日本経済を元気にする会社をつくるために】1兆円必要だとしても、死ぬ気になれば集めることができます
ガイド:日本経済を元気にする会社をつくるために、何が必要ですか?藤井社長:一番重要なことは、死ぬ気になってやることです。そうすれば何でもできますよ。本質的に一生懸命になれば、やれないことはないと思います。本当にやりたいと思えば、やり方はいくらでも考えられるし、1兆円必要だとしても、死ぬ気になれば集めることができます。結局、世の中お金でも法律でもなくて、熱意とか情熱によって動かすことができるのですよ。そのためには、誠意と努力、継続していく力が必要だと思います。