ミサワホームは、早くから環境に優しい住宅の供給に力を入れていた企業の一つです。世の中で「エコ」への関心が高まる以前から、地球環境へ配慮した住宅の開発に着手。例えば、1990年に既に「ゼロ・エネルギー住宅」を発表するなどしています。ここでは、現在のミサワホームの「エコ」に関する取り組みや考え方をみていきます。

ミサワホーム 「エコ」のポイント

  • エコ微気候デザイン
  • スマートハウス仕様「M-SMART MODEL」
  • ライフサイクルCO2マイナス住宅
微気候デザイン

建物だけでなく、外構など周囲の環境も含めて設計するのが「エコ微気候デザイン」の考え方。建物の前には樹木を配置し、これにより居室内の通風や日射をコントロールする(クリックすると拡大します)

まず最初にご紹介したいのが「エコ微気候デザイン」。建物の配置や植栽などの周辺環境、建物内の設計を工夫し、通風や日照をコントロールするのが基本的な考え方。これによりエアコンなどに過剰に頼ることなく、快適な居室環境を実現するというものです。

例えば、夏の暑さ対策として建物の周囲に樹木を植え、樹木の蒸散効果によって冷やされた空気を室内に取り込むことなどがあげられます。建物内部はオープンな間取りとすることで、建物全体に風が通り抜けやすい配慮をすることなどが一例です。

近年、ハウスメーカーの多くが同様の手法を取り入れアピールしていますが、ミサワホームでは前述した「ゼロ・エネルギー住宅」に採用されるなど早くから取り組みを始め、現在に至るまで住宅づくりの重要なファクターとなっています。

「エコ微気候デザイン」の手法は、我が国の伝統的な住宅のスタイルを現代の暮らしに合うように改善したものですが。このほかにも今後普及が本格化するスマートハウスなど、最先端の住宅の開発・研究にも積極的に取り組んでいます。

2012年から、スマートハウス仕様「M-SMART MODEL」を全商品に設定しています。これは太陽光発電システム(PV)などによる「創エネ」、蓄電池による「蓄エネ」微気候デザインなどによる「省エネ」、建物内のエネルギーの需給状況を見える化するHEMS「enecoco(エネココ)」で、エネルギー利用の最適化を図る「調エネ」を装備したものです。

ライフサイクルCO2マイナス住宅を商品化

モデル棟

ライフサイクルCO2マイナス住宅の内部。格子状の素材を多用することで、光を建物内部に導くだけでなく、空気を建物全体に行き渡らせる工夫がみられる(クリックすると拡大します)

「創エネ」 については、独自に「カスケードソーラー」というシステムも有しています。屋根で空気を暖めて一度床下に下ろし、それを住宅の居室全体に行き渡らせるという仕組み。PVと一体型で、太陽の光だけでなく熱まで、余すところなくその恵みを住宅に取り入れようという考え方です。

このほかプラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)が本格普及する今後を見据えて、自動車から住宅へ電力を供給するのに対応する先行配管や配線、住宅設備、家電製品類などを操作制御するための通信ケーブルの設置なども始めています。

このあたりは、資本提携しているトヨタ自動車グループのノウハウと、ハウスメーカーとしてのミサワホームのノウハウが融合した象徴的な事例。今後のスマートハウス仕様の進化においても、この提携効果は発揮されそうです。

このほか、前述のスマートハウス仕様に加え、さらに気密断熱性などを強化した「ライフサイクルCO2マイナス住宅」を商品化するなど、「エコ」の分野でも強い存在感を示しているハウスメーカーといえます。

このほか、10kw超の太陽光発電システムを搭載し、「再生可能エネルギーの固定買取制度」にも対応できる「ソーラーマックス」シリーズもラインアップ。また、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)仕様の「ゼロエネルギーモデル」も供給しています。


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