後光がまぶしい光背せおった大仏様
刈宿の大仏 (愛知県西尾市)
聚楽園大仏を棟梁として手がけた後藤鍬五郎氏が、続いて建立したコンクリート大仏。完成は聚楽園の何と1年後の昭和3年。大仏ってそんなに手早くできるんでしょうか?高さは16m。ちなみに「だいぶつ」ではなく「おおぼとけ」と呼ばれて親しまれています。
一番の特徴は光背を背負っていること。いわゆる後光が射しているというやつです。造形的に繊細な光背を屋外展示の大仏につけたものは非常に珍しいんです。一見、陶製のようにも見える赤茶色っぽい光沢のある色合いも珍しく、遠くからでもよく目立ちます。
昭和の大仏は鉄道沿線に観光を目的に建てられたものも多いのですが、ここは郊外の県道沿いのお寺の一画にぽつりと建っています。何でも地元の漁師さんの安全祈願が一番の目的だったそう。昭和62年には、大々的な修理が地元の方々の寄付を元手に行われたとのこと。地域の信仰を集めて大切に守られているんです。
また、同じ県道沿いを200mほど北上すると、道端にちょっとブサイクな鬼が2体立つお堂もあり。お堂の中には漆喰製の立派な閻魔大王像が収められていて、こちらも後藤さんの作品です。合わせてお参りしてみてください。
・ 住所:愛知県西尾市刈宿町出口50
・ アクセス:名鉄東部交通バス刈宿バス停から徒歩2分。車の場合、名古屋市内から知多半島道路経由半田常滑IC下車、約50分
・ TEL:0563-59-7549(常福寺)
・ 時間:自由
・ 料金:なし
・地図:Yahoo!地図情報