LEXUS(レクサス)/LEXUSの車種情報・試乗レビュー

高い満足度を持つレクサスGSの評価が厳しくなる理由(2ページ目)

ブランドイメージは十分に高く、購入したユーザーの満足度も高いレクサスだが、どうもイマイチ伸び悩んでいるようだ。フルモデルチェンジしたレクサスGSは、この伸び悩みを払拭できるか。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

「レクサスGS」の評価が厳しくなるワケ

まずスタイル。先代GSの売れ行きを見ると、世界的に厳しかった。GSの主力市場であるアメリカと、急進中の中国でもイマイチの評価。

だったら大幅にイメージチェンジすればよかったのに、多少シャープなボディになり、ヨーロッパ車みたいに共通のグリルを採用したくらいで新型もキープコンセプト。クルマの仕上がりレベルが格段に上がったのだから、デザインも生まれ変わるくらい思い切り変えたらアピール出来たかと。
ボディはややシャープ感を増したが、フルモデルチェンジ感をもう少しアピールしてもよかったのでは……

ボディはややシャープ感を増したが、フルモデルチェンジ感をもう少しアピールしてもよかったのでは……


技術的な「売り」も少ない。今や世界の流れは環境性能を追求した小排気量ターボ+新世代AT。GSのライバルであるベンツE250は1.8リッターターボ+7速AT。BMW523iも2リッターターボ+8速AT。JC08燃費を見ると、ベンツ12.6km/LのBMW14.2km/Lに対しGS250は6速ATで10.8km/L。

車重はGS250の方が圧倒的に軽いことを考えれば、完全に環境性能(もっと言えば技術レベル)で負けてしまっている。時流の最先端に乗ってないと魅力をアピール出来ない高級車の世界は、後出しジャンケンで負けたらアカンです。

ということで、輸入車を買うことに抵抗のない人達からすれば「良くなったけれどねぇ」。ただお金を持っている日本人の中には「世間体を考えると輸入車を買えない」というケースが案外多い。そういう層をキッチリ取り込んで行くと、先代より売れるかもしれない。クルマは良いです。


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