フランスの名門パティスリー「イルサンジェー」が銀座にショコラ専門店をオープン!
【2014年8月閉店】「イルサンジェー」は、1900年、フランスとスイスの国境に位置するフランシュ・コンテ地方のジュラ県、アルボワという町にオープンした菓子店。110年以上の歴史を持つ名門パティスリーが、世界の一流ブランドが軒を連ねる銀座の西五番街通り沿いに、世界初の支店をオープンしました。
ほとんど宣伝をせず、ひっそりと始まったにも関わらず、既に、目の肥えた銀座のお客様の間でも、口コミで評判を呼んでいます。黒と赤に彩られた内外装、大きな赤いバラの花束を飾ったショーケースは、一見、高級アパレルショップのようです。
店内に入ると、まず、鹿の剥製に驚かされますが、これにも深い意味があります。「HIRSINGER イルサンジェー」の名を紐解くと、「Hir(イル=鹿)」「Singer(シンガー=歌う)」という意味を持ち、家紋もそれを表わした「鹿」。ジュラの山々で厳しい自然を生き抜く鹿のように、どんな苦難でも乗り越える力強さを象徴しているのです。
今回、お話を伺ったエドワール・イルサンジェー氏は、そんな「イルサンジェー」の四代目当主。若くしてフランス国家最優秀職人賞「M.O.F.」を取得し、フランスはもとより、世界中から注目されるメゾンとして祖先伝来の店の名を高めた人物です。
店内に並ぶショコラは、初代のオーギュスト・イルサンジェー氏が手描きで残した貴重なレシピ本の製法を忠実に受け継ぎ、現在もほぼ手作業で、合計5日間もかけて作られるもの。本店で、ショコラに携わることのできる職人は、エドワール氏を含めたお二人だけだそうです。1日300粒の製造が限界数で、日本への入荷数も限られているので、「入荷待ち」という札が出ていることも。季節限定のショコラもあるので、行く度に新しいショコラに出会える楽しみがあります。
それでは、次のページで、イルサンジェー氏からのメッセージと共に、お薦めのショコラをご紹介します。