まずは直島でひとっ風呂
直島に来た方が必ず訪れるのが、村落の家々をアート作品にした「家プロジェクト」。そして「地中美術館」と「ベネッセハウス」といった美術館。そして、皆さんに人気が高いのが、港から徒歩1分の銭湯「Iラブ湯」だ。荷物をコインロッカーに預け、まずはひとっ風呂といこう!直島は、国内外の造形アーティストが集い、島をまるごと美術館にしたてあげた。おとなりの豊島や小豆島など瀬戸内の島々を同じようにアートの舞台にして、芸術家やボランティア等様々な人々が交流する3年に一回の一大プロジェクト「瀬戸内国際芸術祭2010」ではひと夏で93万人もの人たちが集まった。アートツーリズムとは、アートをきっかけとして自分や自分たち自身をみつめ直したり、思いがけない友人を作ったり、セレンディピティ(偶然の幸運)が生まれやすい旅のスタイル。
見つめたり、出会いを作ったり、そのシンボリックなアートがこの銭湯だ。旅人は650円、島民310円という料金も旅人と島民が交流してほしいという思いを表している。象が見下ろす湯船は深くなく、足を伸ばして、思わず会話をしてしまいたくなるデザイン。さあ、都会の汗を流し、直島流にひたる契りを自分自身と交わそう。
WOW! 地中美術館
ベネッセハウス宿泊者専用巡回バスは、狭い島の路地をめぐり、瀬戸内の景色を一望する岬をとおり、港・家プロジェクト・ベネッセハウス・地中美術館間を巡回してくれる。
越後妻有の「大地の芸術祭(3年に一回)」に感化された私が密かに楽しみにしていたのは、ジェームズ・タレルの作品。米国人の彼が越後の里山に造ったのが「光の館」。光の浴槽で風呂に入るという宿体験を与えてくれた。そんな彼の、まるで高く高く浮かぶ雲の中に放り出されたような不思議な感覚に陥ることのできる作品「オープンスカイ」は、まさに直島をたどった人しか味わえない。
(視覚効果を体感するジェームズ・タレルの作品は町なかの家プロジェクトにもある~南寺。ただし、彼の作品を含め、オンシーズンに行くと待ち時間が発生することがある)
そして、いよいよ、美術館に泊まる!