嬉しい妊娠、ツライつわり
赤ちゃんを授かり、幸せいっぱいな気持ちはあるものの、現実的にツライのはつわり。つわりがどの程度つらく感じるかどうかには、個人差があり、また症状も皆さんそれぞれ違いがあるようです。
起き上がるだけでも、気持ち悪くなり嘔吐してしまうというひどい症状の人もいれば、横になり休むと胃のむかつきが治まってきたり、少しでも食べ物を口にすると、楽になるという人もいます。吐き気や嘔吐以外にも、めまいや倦怠感、匂いに敏感になる、好きだったものの味がおいしく感じなくなる、というものもあります。
■つわりの主な症状
吐いてしまう
食べたものを吐いてしまったり、吐かないまでも、吐き気に苦しんだりします。
水さえも受け付けないケースもあります。
食べないと気持ち悪い
空腹になると、とても気持ち悪くなってしまい、少しずつでも食べ物を口にしていると、吐き気が治まります。でも、食べ過ぎると気持ち悪くなることも。中には、ゲップが多くなるという人もいます。
匂いに敏感になる
調理の匂いや電車の中の匂い、他人から漂ってくる匂いなど、今まで気にならなかった匂いや好きだった香りでも、気分が悪くなることがあります。
体がだるい・眠い
全身がだるく、ずっと横になっていたい、いくら眠っても睡眠時間が足りない……というように、活発には活動しずらくなってしまいます。
頭痛になる
妊娠初期は、ストレスがつわりの症状を悪化させることがあります。その中に、不安やイライラ感が引き金となって、頭痛につながるケースがあります。
注意するべき症状は?
上記のつわりの症状にあてはまったとしても、受診が必要な場合があります。食べ物や水分を受けつけず、嘔吐が続くと体重が大きく減少してしまい、脱水症状を起こすことがあります。排尿の回数が減る場合も危険です。妊娠悪阻という状態で、入院が必要になることがあるため、症状が重い場合は、すぐに受診しましょう。
胃がムカムカのつわりに多くみられる状態は?
胃がムカムカして気持ち悪い、といった場合に筋肉の状態をみてみると、首スジから背中にかけて・肩甲骨の内側・鎖骨の下あたりの筋肉が緊張し硬くなっている例が多くみられます。そのため、緊張した筋肉を温めたりほぐしたりすると、胃のムカムカや気持ち悪さが軽減される
ことがあります。
■肩甲骨の内側を温める
レンジでチンするタイプのホットパックが便利です
市販のホットパックなどを使って、肩甲骨の内側を温めてみましょう。リラックスした姿勢で、温めることができるといいと思います。
■胸の前面を伸ばす
胃の症状があると、いつのまにか屈んだ姿勢になりやすく、余計に背中や鎖骨の下あたりの筋肉が張りやすくなります。意識的に胸の前面を伸ばすような姿勢をとってみましょう。
座っても痛くない安定した場所を選びましょう
1. 正座をします。正座がつらければ、お尻をペタンと下につけてもよいです。
気持ちよく伸びる感覚が目安です
2. 両手を後方へつき、肩甲骨を中央へ寄せながら、胸の全面を伸ばします。 この時、ゆっくり鼻から息を吸い、口から少しずつ息を吐くことを繰り返してみましょう。
■背骨の両脇を圧してもらう
なかなか自分では圧しにくいので、身の回りの人にお願いできれば、頼んで圧してもらいます。
青印は背骨の位置です
1. 背骨を挟み、左右を体に対して垂直に圧がかかるように、グ~っと5秒ほど圧して指を離し、再度圧します。1か所につき3回ほど圧してみましょう。
左右同時に圧す必要はなく、片方ずつでも問題ありません。
場所をずらしながら背骨の両脇を圧していきます
2. 1か所終わったら、指をずらしていきましょう。目安は、背中の上半分くらいです。個人差がありますが、腰の近くまで緊張がみられることもあり、腰の付近まで圧してもらうことで、さらに症状が緩和されるケースもあります。