出ていくお金は「消費」「投資」「浪費」の3つの性格がある
貯まる体質になるためには支出に対する意識を高めることが大切だと亀田さん。「じつは収入はコントロールできません。たとえサラリーマンでも支払者の事情が突如変わったら、どうなるかわからない。一方、支出は自分で完全にコントロールできる」
そのためには財布から今出ていこうとしているお金が、「消費」なのか「投資」なのか、それとも「浪費」なのか認識すること。
「消費というのは食料品や衣服など、払ったお金と同じ価値を得るための支出。一方、投資とは知識や情報、さまざまな体験など自分の成長や将来の収入につながりそうなものにお金を出すこと。それに対し浪費とはまさに使うだけで何も残らないムダ金です。浪費をなくすのはもちろん、できるだけ投資を増やし、将来のリターンが狙えるようなお金の使い方を心がけるべき」
つまり、お金に恵まれる人はお金の使い方を知っている人なのです。
「行ってらっしゃい」とお金を送り出してますか?
「お金は天下の回りモノ。お金に好かれる人は、よい使い方さえすればまた自分のところに戻ってくると考える。ある経営者はお金を払う時に心の中で『行ってらっしゃい』とつぶやくそう」「また帰ってきてね」という、おまじない的な意味だけでなく、自己確認作業に近いとか。
「どこか後ろめたいお金を使っていると、素直に『行ってらっしゃい』が言えない。言えないお金の使い方をしないように、自分に対する確認、戒めでもあるのです」(亀田さん)。
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取材・文/本間大樹 撮影/松本英明 監修/亀田潤一郎(税理士)