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都市型住宅について(3) 屋上利用(緑化)を考える

ガーデニングがブームとなっています。それは都市部においても同様で、街を歩くと屋上でガーデニングを行っている住宅をよく目にします。そこで今回は屋上利用や屋上緑化をテーマに、都市型住宅について考えてみたいと思います。メリットだけでなくデメリットもあるようです。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

ハウスメーカー選びガイド

理想の住まいのイメージとして、「庭付き一戸建て」があると思います。どれほど小さな庭であっても、あれば住まいに余裕を感じられますし、何より今やブームとなっているガーデニングなどを楽しむことができますからね。しかし、都市型住宅の場合、狭い敷地に建てるという特質上、そう簡単に庭を確保することはできません。で、従来から「都市型住宅でもお庭を」というニーズに対応する提案として取り入れられてきたことに「屋上利用(緑化)」があります。

住宅密集地

「庭付き一戸建て」は住まいを求める人にとって共通の夢。しかし、都市部の住宅密集地に住宅を建てる場合、庭を確保できないケースも多い。そこで屋上の活用がクローズアップされる

まず、最初に屋上があればどのようなことができるのかを考えてみましょう。屋上があると、そのスペースを多目的に利用できます。まずは、洗濯物を干したりするスペースなどが一般的でしょうか。

このほか、デッキチェアを持ち込んで日光浴をしたり、アウトドア用品をそろえて家族や友人たちとバーベキューをしたりなんていうのも大変魅力的ですよね。

本格的な屋上利用となると、芝生を敷いたり、家庭菜園を作ったりと、家庭菜園などガーデニングを楽しんでいらっしゃる方も多いようです。要するに屋上には様々な活用法があるというわけです。

屋上緑化の技術も大きく進化! 

屋上緑化の技術も随分と進歩しています。かつては屋上に敷くのは一般的な土壌で、強風で飛ばされて台無しになることも多かったようです。しかし近年は、屋上緑化専用の土壌が開発され、そうした心配も少なくなっています。

中木

屋上緑化の技術も近年進化している。土壌の改良などにより、人の背丈ほどある樹木でも植えられるようになり、本格的なガーデニングニーズにも十分耐えられるようになってきた

また、家庭菜園程度ではなく、人間の背丈ほどの高さの「中木」も植えられるようになり、それを交えた本格的なガーデニングができる提案も行われるようになってきています。

この屋上緑化という分野でも、ハウスメーカーがそれぞれ独自に技術開発や提案力を磨いていますから、ガーデニングを是非したいという方は、その点から住まいづくりにアプローチしてみるのも良いでしょう。

屋上緑化は、都市部のヒートアイランド現象の抑止に効果があるといわれています。瓦やスレートなどに比べ、温度が極端に上下することが少ないためです。

また、緑化した部分が断熱材の役割を果たし、屋内の温度変化を和らげるという効果も期待できます。つまり、環境に優しいという部分でも注目できるのです。

このようなメリットがある屋上利用ですが、実はデメリットもあります。そのことについて次のページで書きたいと思います。
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