お金を使い切るから貯まらない
お金が貯まらないというのは多くの人の悩みです。貯めなくちゃとも思うし、貯める必要も感じているのですが、貯められない。いらいらしてしまう人も多いことでしょう。お金が貯められない理由はとても単純です。「お金を使い切るから貯まらない」のです。25日に振り込まれた金額を1カ月でぴったり使い切ってしまうからお金は残りません。
「そんなことは分かっているんだ!」と怒りの声が聞こえてきそうですが、そこに改善のヒントはあるはずです。原因が分かれば改善の可能性もあります。
「お金を使い切る」→「お金が貯まらない」
を
「お金を使い切らない仕掛けを作る」→「お金が残る」
という風に変えていこうと思うのです。発想の転換で、無理なくお金が貯められるのであれば、試してみない理由はありません。それではマネーハックにチャレンジしてみましょう。
1)ある分だけ使うという強迫観念を捨てる
まず、心の整理を少しだけしてみましょう。なぜ、「収入=出費」にしなければいけないのでしょうか。実は貯められない人の中には、「ぴったり使い切らなければいけない」、と決めつけてしまっている人が多いようです。20日前後に残高照会をして、「残り5日でゼロまで使い切ろう」とばかりに残高を5で割っている人がいます。「とにかく24日にゼロになるように使わなくちゃ」と意識している人などは、このトラップにひっかかっています。
そもそも、「あるだけ使う」のではなく「必要なだけ使う」のがお金の使い方の基本です。私たちは20万円の給料があれば20万円、40万円の給料があれば40万円使うのが生活だと考えてしまいますが、そのようなルールはありません。お店の人はあなたが買い物してくれるほど儲かりますが、あなたはお金を使えば使うほど手元の残りが減っていきます。
(もちろん、収入以下で生活するのも基本です。そうしないと借金に依存することになります)
貯められない!、という人はまず、1000円でも2000円でもいいので口座に残して給料日を迎えてみましょう。来月は「今までの当たり前」が少し変化してくるでしょう。小さなところから、変化はスタートしたりするものです。
2)「貯める分」ではなく「あとで使う分」と考える
私たちは「貯める!」と思うと、それは「使えないお金」と考えるのが普通です。使えなければその分生活は苦しい気分になりますし、貯めることは苦痛に思えてきます。実はこの発想自体が間違いの始まりです。貯めるというのは「使えないお金を作る」ことではありません。「将来に使うお金を残しておく」ということです。
貯めたお金を、今後もずっと使わずにいる必要はありません。貯めたお金は、将来の自分の幸せのために使えばいいのです。むしろ将来、大きなお金がかかる大きな夢を実現するために今貯めておくのです。
今、貯めておくお金は「使えないお金」ではないのです。
なかなか貯められないという人は、貯める理由が分からないから貯められないことがほとんどです。お金を使い切らず貯めることは、将来の楽しみなのだと、気持ちが切り替わるだけで、お金が貯められるようになることもあります。
むしろ、必要なお金がどれくらいで、どうやって貯めるかを考えてみると、お金を楽しむことは楽しくなってくるかもしれません。
→次のページでは具体的なテクニックも考えてみます