転職のノウハウ/転職活動の面接対策

面接のマイナス評価、その実例と改善策

面接ではどのようなフィードバックがあるのか。特にマイナス評価の傾向を知り、そのような評価をされないためにはどうしたらいいのかについて考えておこう。

小松 俊明

執筆者:小松 俊明

転職のノウハウ・外資転職ガイド

面接結果には、いくつものパターンがある。ここでは実例に沿って個別なケースに考察を加えることにしよう。ちなみに面接結果がプラス評価の場合は、基本的に何も問題がないためここでは取り上げないことにする。注目すべきは「面接のマイナス評価」である。その実例を検証することで失敗を予防できるかもしれない。

アナタは優秀すぎるからダメ?!

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優秀さのアピールが裏目に出る不運もある

最初に紹介したいのは、不可解な面接結果の例である。それは「優秀すぎるから採用できない」というものだ。優秀なら採用すべきと思うところだが、優秀すぎる人は採用に至らないのである。その理由にはいくつかのパターンがあるので、それぞれをご紹介しよう。

「今回採用を検討しているポジションで想定している経験や実績はそれほど高くない。その候補者は優秀すぎるからNG」

この判断の真意は何であろうか。能力や実績が想定値よりも超えていることが、会社にとって何か不都合な事情があるということか。たとえば上司となる人にとって、自分の地位が脅かされそうな優秀な部下を採用するかというと、それははなはだ疑問である。適度な優秀さがいいのであって、優秀すぎて野心的であるあまり、上司を降格させて自分が上司のポジションに取って代わろうと思うような人物であれば、到底採用には至らないだろう。

とても俗人的な話ではあるが、それが鼻につくような部下の優秀さだったとしたら、せっかくの優秀さも上司には疎ましく思われるようになるかもしれない。ただし、本音はそうだったとしても、実際、面接官がそのような言わばみっともない胸の内を明かすかというと、それは疑問である。

ということは、本音はどうであれ「優秀すぎるからNG」とまともにフィードバック受ける時の真実は、単純にその言葉の通りに理解してもいいのではないだろうか。かえって、優秀な人が「優秀すぎるからNG」という理由ではないほかの不明瞭な理由で落された時は、実際は「上司を脅かす優秀な部下だからNG」という本音がひそんでいるのかもしれない。

チームワークができそうにないためNG

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チームプレーのアピールは大事

何とも情けないフィードバックである。ただ多くの方の場合、「そこまで言うか」と首をかしげる人も多いだろう。それにしても「チームワークができそうにない」というのは、ずいぶん相手を侮辱したものいいではないだろうか。とはいえ、相手は面接官である。評価を下す実権を握っているわけだ。ということは、このような評価を受けないようにするしかない。どのような改善策が考えられるだろうか。

たとえば自己アピールをするときに、過去の実績を並びたてているとしたら、そこに改善の余地があるかもしれない。「自分の着眼点の良さが原因で成功した」というアピールで終わらせず、「組織の中でどのようにほかのメンバーと共同ワークを実施したか」、「上司にはどのような相談をしたのか」、「失敗からどのような教訓を得たのか」など、周りの同僚や上司とともに仕事をしてきたことをもっとうかがわせるエピソードを話したいものだ。

仕事ができるのはいいことだが、人を警戒させるような優秀さはかえってマイナスな場合もある。面接は仲間を募るようなところがあり、タレントを選抜するオーディションとは性格が違う場合が多い。その人がチームに加わることで、さらにチームが成長することが大切だと考えるケースが圧倒的に多いのである。もしチーム内に不協和音が生じるような事態になったら、当人がどんなに優秀な人材であったとしてもその採用は失敗であると考える企業が大半であろう。

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