秋岡芳夫を知っていますか?
秋岡さんが長く目黒区在住だった縁により開催。自宅の段ボールに眠っていた貴重な資料が初公開されている
「何をやった人なの?」
そのあまりの裾野の広さに、見えずにいた彼の全貌が、このほど東京・目黒区美術館で公開されています。『秋岡芳夫展 モノへの思想と関係のデザイン』。
シンプルライフの師匠!
1階に展示された秋岡さんのポートレート
秋岡さんが教えてくれたこと
参画したKAKは、1950年代の工業製品のデザインに大きく寄与した
多彩な貌を持った秋岡さんが終生名乗ったのは「工業デザイナー」。デザイナーとして秋岡さんが一貫して主張していたのが、「モノそのものではなく、モノと使う人との関係をデザインすること」。高度経済成長のさなかにあって、すでに顕在化していた人間不在のものづくりの不毛さを訴えていました。
モノづくりの最先端にあって、モノが大好きな人だったからこそ、秋岡さんは、ていねいに作られたモノを大切に、かつ多様に使い、持ちすぎないことを教えてくれた、シンプルライフの先達でもあったのです。