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いい住宅が安く建てられるようになってきた!

住宅メーカーの業界団体が毎年行っている調査によれば、最近の傾向としてあげられるのは建築費の減少。さらに、長期優良住宅や住宅性能表示制度を採用した家が大半を占めていることです。このふたつのデータから現在の実態を推測していきましょう。

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド

多くの人が30代で家を建てる

社団法人住宅生産団体連合会が戸建て住宅について毎年行っている調査があります。3大都市圏と地方都市圏を加えた地域で実施されているもので、最新の「2010年度戸建て住宅の顧客実態調査」の有効サンプル数は4086件と、かなり大規模な調査です。

2010年度の調査では、家を建てた人のプロフィールは以下の通りです。※( )内は2009年度。

・世帯主の年齢  41.1歳(41.7歳)
・世帯人数    3.53人(3.55人)
・世帯年収    807万円(848万円)
・住宅延床面積  131平米(132平米)
・住宅取得費   4355万円(4448万円)
・建築費     3148万円(3209万円)
・自己資金    1430万円(1587万円)
・借入金     3244万円(3243万円)

建築中の家

建築主の平均年齢は年々若くなっており、35~39歳がボリュームゾーンです

上のデータを見ると、昨年と比べ、年齢や世帯人数に大きな変化はありませんが、40歳未満の人だけで55.2%と半数以上を占め、家を建てる人は年々若年化しているといえるでしょう。また、世帯年収は2007年度890万円、2008年度869万円とここ毎年減っていますが、2010年度は2009年度に続き、さらに減少しました。

 

年収の減少とともに建築費が下降

建てている住宅は、以下のデータが示すように、年々小さくなり、それにともなって建築費も減少しているのがわかります。

●住宅延床面積と建築費
・2010年度 131平米(39.62坪)/3148万円
・2009年度 132平米(39.93坪)/3209万円
・2008年度 136平米(41.14坪)/3326万円

これらのデータから言えることは、住宅の建築費は安くなっているということです。世帯年収が下がっているため、やむを得ない減少だとみることはできます。

次ページでは、住宅性能と建築費の関係を見ていきましょう。

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