現在の主力はメモリータイプの特徴は?

フラッシュメモリーとは、書き換え可能で不揮発性、つまり電源を切っても記憶したデータが消えない半導体メモリーのこと。SDメモリーカードやSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)もその一種だ。いまフラッシュメモリーを採用したナビには、SDカードタイプ、SSDタイプ、内蔵メモリータイプがあるが、これらをメモリーナビという。

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PNDもメモリータイプの一種

メモリーナビは、リーズナブルなのが最大のメリットだ。2GBや4GBといったデータ容量が少ないPND(ポータブルナビ)などは、安いものなら1万円前後からあるし、2DINサイズのAVナビでも、5万円以内で買えるモデルがある。HDDナビなら、ネット通販で激安モデルを探しても10万円前後から。通常は、安いモデルでも15万円前後からだから、メモリーナビのほうが圧倒的に低コストで導入できる。

 
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メモリーAVナビはリーズナブルな価格が魅力

またフラッシュメモリーの特徴として、HDDのようなディスクの回転やデータを読み取るアームなどの可動部がないため、音が静か、データの読み出しが速い、衝撃に強いなども挙げられる。HDDに比べるとコンパクトで軽量、かつ消費電力が少ないのもメリットといえるだろう。PNDのようなコンパクト&リーズナブルなカーナビがあるのも、メモリーのおかげだ。もっとも、カーナビ全体としてみた場合の動作レスポンスの速さは、CPUなどその他の部分も関連するので、データの読み出しが速いメモリーナビだから動作レスポンスも速いとは限らない。

メモリーナビに弱点はあるか

弱点は、HDDに比べるとデータ容量が少ないことだろう。もちろん、SDカードもSDHC(HC=ハイ・キャパシティ)なら32GBだってあるし、それよりさらに大容量で2TB(テラバイト)まで可能なSDXCという規格もある。またSSDも大容量のものが存在するのだが、大容量のものは高価なためカーナビには使えないといったほうが、より正確か。

データ容量は、地図や検索等の情報量と直結する。つまり、2GBや4GBクラスのデータ容量の小さいメモリーナビは、HDDナビの情報と比べると少ないと言わざるを得ない。たとえば、詳細市街地図が収録されていなかったり、たとえ収録されていたとしても収録カ所が少なかったり。また、電話番号検索に個人宅のデータが入っていなかったり、音声案内時の交差点名を読み上げる機能がないといった機種も、小容量メモリーナビにはある。

8GBともなると容量はDVDに近いので、地図や検索、案内等の基本的な情報は、HDDナビと遜色なくなる。ただし、渋滞予測データとか、抜け道等の情報が収録されていないものもあり、HDDナビと変わらない情報量とは言い切れない。これが16GBのメモリーナビともなると、地図や検索、案内等の情報は全部入り。HDDナビと変わらないと言ってもいいと思う。ただし、どんな情報が収録されているかは、機種によっても異なるので、実際に購入する際には、情報の種類を確認したほうがいい。

メモリーナビはHDDナビと比べてAV機能が貧弱

というようにメモリーナビも16GBモデルなら、ナビ機能に関してはHDDナビと変わらない。が、AV機能に関しては、HDDナビにかなわないと言わざるを得ない。メモリーの空き領域に音楽や動画を保存する機能は、iPod/iPhoneで代用できるし、別のメモリーカードで解決しているモデルもあるので、それほど大きな問題ではないのだが、今のところメモリーナビ=リーズナブルという前提があるので、AV部にHDDナビのようなコストをかけることができないというのが現実。

そのため、メモリータイプのAVナビは、サラウンド機能がなかったり、イコライザー等の音質&音場補正機能が省略されていたり、プリアウトを持たないためオーディオの発展性が無いといったモデルが多い。またパーツにコストをかけられないため、純粋なサウンドクオリティでも、オーディオ系の部品にコストをかけたHDDナビにはかなわない。個人的には、ナビ部は16GBクラスのメモリーで、音質部分にコストをかけたモデルがあるとうれしいのだが。

メモリーナビで、気をつけたいことがもうひとつ。フラッシュメモリーはデータの書き換え回数に制限があることだ。といっても、毎週末のドライブにカーナビを使うなど、普通に使っているぶんには、おそらく問題はないだろうが、カーナビの使用頻度が高い人、同じカーナビを長く使いたいという人は、注意したい。とくに内蔵メモリーやSSDの場合、SDカードのように簡単に交換するというわけにはいかないので注意だ。また同じメモリーナビでも、ケンウッドのように車載スペックを謳っているものなら、寿命が長いようだ。