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クーペより先にやってきたBMW6シリーズカブリオレ

クーペよりも先に日本に導入されたBMW6シリーズのカブリオレ。美しいスタイリングとエレガントなインテリアを持ち、走行時でも開閉可能なフルオートマチック・ソフトトップを採用する、最高にゼイタクなプレミアムラグジュアリーオープンカーである。見た目の魅力に加え、パワフルでスムーズなエンジンや、しなやかなサスペンションと俊敏なハンドリングがもたらす走りも、まさにBMWが「駆け抜ける歓び」に満ちていた。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

エレガントなエクステリアとインテリア

BMW650iカブリオレ フロント

ボディサイズは、4895mm×1895mm×1365mmとけっこう大柄。車両価格は、650iカブリオレが1330万円、640iカブリオレが1028万円


最初はオープンカーのみ販売したところ好評で、クーペもあってもいいのではという話になり、やがてクーペが発売されたというケースは、ダッジ・バイパーの例など覚えがありますが、将来的にクーペが出ることがわかっていながら先にカブリオレが発売されたというのは、ちょっと記憶にありません。今回紹介するBMW6シリーズカブリオレが、まさにその希少な1台です。

6シリーズが5シリーズをベースとするプレミアムラグジュアリークーペというのはこれまでどおり。そのオープントップモデルがこのクルマです。
650iカブリオレ サイド

流れるような美しいボディラインとフラットなショルダーラインにより、フルオートマチック・ソフトトップの開閉にかかわらずエレガントで伸びやかなルックスを見せる


実車を前にすると、オープンにしたときの、えもいわれぬ優雅な雰囲気に圧倒されます。BMW伝統のロングホイールベース、ショートオーバーハング、前進感を強く表現するためわずかに前傾させたキドニーグリルなどにより、スポーティなプロポーションが形成されています。
BMW650iカブリオレ ソフトトップ

フルオートマチックソフトトップは、走行速度が40km/h以下であれば開閉可能。また、サイドフィンルーフを採用したことにより、ソフトトップが風、雨、騒音から乗員を効果的に保護するだけでなく、独特のデザイン要素にもなっている。両サイドのフィンは、ルーフが描くラインを途切らせることなく受け継ぎ、ソフトトップを閉じた状態でも、クーペのような美しいシルエットを形成する


6シリーズカブリオレには、40km/h以下であれば走行時でも開閉可能なフルオートマチック・ソフトトップが搭載されているので、突然雨が降ってきたような状況でも即座に対応することが可能です。このソフトトップは非常にコンパクトに折り畳まれてトランクに収納されるため、ソフトトップを閉めた状態では350Lのところ、開けた状態でも300Lという実用上十分な容量が確保されています。
BMW650iカブリオレ インテリア

レザーとアルミ、ブラックのパネルが織り成す優雅なたたずまい。640iカブリオレは右ハンドル仕様のみの設定で、650iカブリオレでは左右ハンドルが選べる


エクステリアだけでなくインテリアも、これまた本当にエレガント。セダンやワゴンである5シリーズの場合は、後席の乗員の快適性も考慮して設計されるわけですが、このクルマではいうまでもなく前席が主役。後席は「+2」という位置づけで、だからこそ前席とりわけドライバーにとって、いかに素晴らしい環境を提供するかを追求してつくられたことがうかがい知れます。
BMW650iカブリオレ シート

シートもスタイリッシュ。こうしたカラーコーディネートも選べる。後席は+2(プラスツー)という印象


6シリーズカブリオレには、3L直列6気筒直噴ツインターボエンジンを搭載する「640i」と、4.4L V型8気筒直噴ツインターボエンジンを搭載する「650i」という2種類のグレードが設定されています。

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