地域材を使う
スギの木口。中心の色の濃い部分を心材(赤身)、まわりの色の薄い部分を辺材(白太)という。
<主な代表的産地の杉材>
・秋田杉
年輪が均一で美しい木目と優美な色と香り、さらに特有の淡紅色を持っています。建具や腰壁などの内装材に使うとよい。
・天竜杉
日本の杉の中でも最も強い強度があり、気にも艶があり長期の水湿にも耐えます。柱や梁などの構造材に使われます。特に芯材を持った柱などは抜群の耐久性があります。
・吉野杉
吉野杉は天竜杉と並んで人工の三大美林のひとつで、もう1つは尾鷲(おわせ)のヒノキです。年輪の幅が狭く節もなくきれいな目をしています。和室の柱などに使われると実に美しい。
・北山杉
床柱に使われることが多い。一般に磨き丸太と言われ杉の木の皮を向いた丸太で滑らかな表面をしている。丁寧に手をかけて使えるのは30年から40年は掛かります。
・その他
近年床材に使われている宮崎県の飫肥杉(おびすぎ)は銘木化粧造作材としてみると秋田杉や吉野杉と比較されるとあまり評価は高く有りません。しかし、肥大成長が盛んであることから年輪幅は狭く緻密さでは他の地域にさほどヒケは取りません。したがって梁にも使用され、シロアリにも強い材です。当然のように木材地震ものその地域、環境で生き抜くための知恵を有しているのです。