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長く愛されるセンスのよい家にするために(1) 家の外観美は縦横ラインで決まる

わが家を長く愛するためにも外観はセンスよくまとめたいもの。外観デザインを美しくするときに、知っておきたい縦と横のラインについて説明しましょう。

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド

家のプランニングをするとき、陽当たりや採光を考えて、窓の位置や大きさを決めていくことが多いと思います。しかし、間取りだけを考えてプランを決めていくと、非常にバランスの悪い外観になってしまうことがあります。

いつまでもわが家に愛着を持ち続けるためには、外観が美しいことも大切です。では、外観デザインをセンスよくまとめるには、どうしたらいいのでしょうか。今回は、外観デザインを美しくする縦と横のラインについて、説明したいと思います。


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外観が美しければ、わが家に愛着を持ち続けることができるでしょう

窓が外観に与える影響

外観デザインを美しくまとめるには、いくつかコツがあります。

まず、ひとつめのコツは、室内からだけでなく、外から見たときの状態を考えるということです。

窓やドアの配置、窓の形を決めるときに、室内のことだけを考えて選んではだめです。必ず、外観デザインを想像しながら、決めていくようにします。できれば、家のプランがだいたいきまったところで立面図でチェックしましょう。立面図とは外観を示したもので、東西南北の各方位から見た状態がわかります。立面図を見れば、例えば、リビングとダイニングの窓の位置がちぐはぐになっていたり、1階と2階の窓の位置がずれていることなどがわかるでしょう。


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窓の上端か、下端の高さをそろえると美しく整然としたイメージになるでしょう

窓やドアによってできる縦横のラインをそろえる

では、外観デザインを美しくするには間取りに合わせて窓を選んだり、設置する位置を決めることはできないのでしょうか。そんなことはありません。窓を配置したときの縦と横のラインをそろえるようにするだけも、雑然とした印象はなくなるものです。

もう少し、具体的に説明しましょう。

例えば、掃き出し窓と腰窓(腰くらいから上の大きさの窓)を並べて配置するときは、窓の上端の高さをそろえましょう。また、1階の窓の位置と、2階の窓の位置もできるだけ上下に並ぶようにします。部屋の広さや筋交いの位置などによって、窓のサイズや位置が限定されることもありますが、外観デザインをまったく考慮しない場合と考慮した場合では、家ができ上がったときに大きな差がでてくるはずです。


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この家の場合は、この壁面に3種類のサイズの窓が並んでいます

窓の種類を厳選する

ふたつめのコツは、窓の種類をむやみに増やさず、数種類に限定するということです。

窓やドアは、家にとって必要不可欠なものですが、外観デザインを左右する重要な要素でもあります。ですから、外観を美しくまとめたいなら、窓の種類があまり多くなりすぎないようにしましょう。窓のサイズや形を数種類に絞れば、さほど苦労しなくても、縦横のラインがそれなりにそろっていくので、全体としてまとまった外観になります。

出窓や丸窓などのデザインに特徴のある窓は特に注意が必要です。ひとつの壁面に対して1、2カ所以内に抑えると、外観のアクセントとして効果的ですが、あまりたくさん使いすぎると、それぞれが個性を主張しすぎて、せっかくのデザイン窓がいきてきません。

縦横ラインと窓の種類や配置に注意しながら、外観を思い浮かべつつプランニングしていけば、かなり全体のデザインはまとまっていくはずです。そのうえで、知っておきたいのは、縦や横のラインから連想させるイメージ。これを意識しながら窓を選んでいくと、外観全体の雰囲気が統一されるはずです。縦ライン、横ラインから連想させるイメージについては次ページで。

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