2.5帖の狭小キッチンプランの極意!
たった約2.5帖のコンパクトなスペースを、快適に使いやすくするためのキッチンプランのたてかたをお教えします!壁の芯々寸法が1.82m×2.275m=4.14平方メートル=1.25坪=2.5帖のキッチンスペースと、1.365m×2.275m=3.10平方メートル=0.94坪=1.8帖に勝手口と、通り抜けできる通路のある食品庫スペース(ウォークスルーパントリー)がこのプランの特徴です。
家族数の少ない戸建住宅の場合、これぐらいコンパクトなキッチンでも、各作業スペースを整然と確保しているので、快適なキッチン作業をお約束できます。
基本寸法は同じですが、このスペースを利用してコの字型に作業台を配置した3つのキッチンプランが作れます。
まず、北側に勝手口と、東側に窓があるのがplanAで、勝手口の近くから冷蔵庫スペース、調理家電製品を使いやすく整理できるワークトップと、上部には普段使いの食器棚を設けます。窓の前にシンク、南のダイニング側にクックトップを配置します。クックトップ上部のレンジフードは、隣地との環境を考えて北側か東側にダクトで排気します。
ダクト排気のシロッコファンはダクトの曲がり回数が多いほど、排気能力が低下するのでできるだけストレートに排気できるよう考慮します。(マンションのレンジフード排気能力が低いのは、ダクトの曲りの回数が多いからです。)
コンパクトなキッチンプラン planA
planAのシンクとクックトップの位置を入れ替えたプランがplanBです。東側の外壁に面した側にクックトップを配しているため、レンジフードの排気は直接排気できるプロペラファンを使って、コストをかけないで高い排気能力を確保できます。
planAとplanBは、シンク巾が約60cm、クックトップ巾は45cmのコンパクトサイズでプランしています。
コンパクトなキッチンプラン planB
planCは、冷蔵庫をパントリーの一部ととらえて、ウォークスルーパントリーの一部に配置することによって、ワークトップが広がり、シンクとクックトップも少しゆとりを持たせることができます。また東面のワークトップは広々とした調理作業台として最大限に活用できます。
planCでは、シンク巾が約75cm、クックトップ巾は60cmの標準サイズでプランできます。
コンパクトなキッチンプラン planC
planA、planB、planCともに、キッチンの作業レイアウトをこのようにして確保します。コンパクトな動きでキッチン作業が快適におこなえる図中Aのスペースの確保、キッチンの収納を快適に確保するために欠かせない図中Cのウォークスルーパントリー(通り抜けのできる食品庫)スペースの確保が、このキッチンの一番のポイントです。
次に、一番アイデアを発揮でき快適さの求められる部分が、南に面したB面をどのようにデザインするかということになります。
B面を壁面で閉じてしまえば、このキッチンはクローズドタイプのキッチンとなります。キッチンから出る音や臭いが気になる方はこのプランを検討してみてはいかがでしょうか?
腰壁の高さから吊り戸棚の下までを開放すれば、ハッチ型のキッチンが作れます。B面にバーカウンターを設ければ、ちょっとお洒落なカウンターキッチンが楽しめます。45cm幅程度の軽食がとれるダイネットカウンターを設ければ、配膳台としても使えます。
このように、B面のデザインの如何でクローズドキッチンからオープンキッチンまで、あなたの暮らしやライフスタイルに合わせたキッチン空間を楽しむことができます。
キッチン計画は実際に工事が始まれば、変更や手直しはできません。あなたの暮らし方に最適なキッチンプランを机上でじっくり考えるようにしてください。
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