食と健康/伝統食・粗食・素食

見直したい乾物シリーズその1……かんぴょう(2ページ目)

地味な存在の乾物「かんぴょう」は食物繊維が豊富。近年はかんぴょうを加工した商品も開発されています。保存が効き、乾物ならではのおいしさもあるなど、その栄養と魅力を見直したい食品です。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド


無漂白と漂白の違いは?

食物繊維.かんぴょう

食物繊維が豊富で、独特の風味のあるかんぴょう。

かんぴょうには、漂白と無漂白の2つのタイプがあります。漂白タイプは、二酸化硫黄で燻すことで、白くなり、料理が綺麗に仕上がります。防虫や防カビ作用もあり、保存性を高めています。二酸化硫黄は水に溶けやすいので、塩と水を用いてよくもんで一度茹でてから使いましょう。

一方無漂白タイプは、二酸化硫黄で処理していません。漂白タイプより少し高値ですが、かんぴょう本来の風味があり、軽く水洗いして水でもどせば調理できます。

かんぴょうのだしを活かそう

かんぴょうは、水でもどして煮てから、ちらし寿司や巻きずしの具や、昆布巻きや巾着などを結ぶに使われるのが一般的ですが、他にも煮ものや和え物に使われます。栃木県では、この他に、かんぴょうのたまごとじ汁や酢の物、素揚げなど多彩に使われる郷土料理があります

精進料理では、かんぴょうはだしとしても利用されますが、江戸時代には一般庶民もかんぴょうをだしとして使うという用途が大きかったようです。私たちも見ならって、無漂白のもどし汁や煮汁は無駄にせずに煮物や味噌汁などのだしとして活用したいものです。だしをとる時に急がない場合は、水にじっくり漬けてだしをとると、 においが出過ぎずに上品に仕上がります。

かんぴょうは、湿気を含みやすいので、保存中は時々天日に干すとよいでしょう。また新鮮なかんぴょうをもどし、1回の使用量に小分けしてから冷凍保存しておくと、カビや変色の心配もなく使いやすくて便利です。

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