Simplism「Grip Touch Pen」
写真の白の他、ブラック、ブルー、ピンク、オレンジがある。また写真のペンは、ガイド納富が使っている物で、多少汚れています。新品はもっと美しいので、店頭などで確認して下さい。Simplism「Grip Touch Pen」1480円(トリニティ)
iPhoneやiPadのような、静電式タッチディスプレイは、基本的には指で操作する事を想定しているため、従来の感圧式のスタイラスペンが使えません。静電式対応のペンも色々出ているのですが、元々、ある程度以上の面積で画面に触れなければ反応しない仕様のため、紙にペンで書くようなタッチを期待する事ができません。方法としては、電気を通す特殊シリコンを使ったタイプが、現在、最も反応が良いとされていて主流になっていますが、これが使いやすい、という決定版はなかなか登場しません。
握りやすいグリップが付いているのに、ちゃんと通電しているのがポイント。軽くて握りやすいタッチペンは、数少ないのだ
そんな中で、とても使い勝手が良いと感じたのが、Simplismの「Grip Touch Pen」です。こちら、しっかり持てて、しかも軽量。現在のスタイラスの多くは、太くて重いか、軽くて細いかのどちらかで、太くて軽い、は、何故か無かったのです。iPadで長期間ペンで入力すると、すぐに分かるのですが、iPadやiPhone、スマートフォンなどのディスプレイに、スタイラスペンで文字を書く場合、手のひらを画面に付ける事ができないため、意外に疲れるのです。だから、重いペンだと、すぐに書けなくなってしまいます。また、グリップをしっかり握れない細いペンだと、ペン先が定まらずに、上手く文字が書けません。
反応がとても良いので、軽い筆圧で細い線が書ける。手首を浮かした状態でも書き易い
「Grip Touch Pen」は、その名の通り、軽いタッチペンにしっかりしたグリップを付けたスタイラスペンです。そのため、手首を浮かせた姿勢でも、ペン先が安定して、しかも軽いので長時間の筆記に耐えられます。さらに、ペン先の反応がとても良いので、筆圧感知式のアプリで使えば、軽く書けば細い線、強く書けば太い線を引く事が出来ます。この「軽く書けば細い線」が引けるということは、軽く書いても入力可能というわけで、手書きメモなどもサラサラっと走り書きが出来てしまいます。この軽く書いても画面が反応するというのが、長時間の筆記や咄嗟のメモに、本当に役立ちます。
しかも、価格が手頃で、カラーバリエーションもホワイト、ブラック、ブルー、ピンク、オレンジと揃っています。指先にフィットするラバー感があるグリップなのに、ちゃんと電気を通すと言うのも不思議な感じですし、持った時、少しだけ重心が下にある感じも、筆記具として良好な書き心地を生んでいます。このペン、iPhoneにもiPadにも使うので、それぞれのケースに入れてしまうとかえって使いにくくなってしまいます。そこでガイド納富は読書用眼鏡のケースに入れています。どうせ書き物をする時は眼鏡をかけるわけで、一緒に「Grip Touch Pen」を取り出せば、筆記準備が完了。この流れは、かなり快適です。
ガイド納富の「こだわりチェック」
今後、このようなデジタルとアナログを繋ぐグッズの重要性は増していく
他にも、金具でカメラ本体を傷つけない仕様で、しかも絶妙な傾斜が手首への負担を軽くする本革のハンドストラップや、今さらながらではあるものの、やはり使い始めたらあまりにも便利で手放せないイーモバイルの「Pocket WiFi」、メモを写真に撮って送るだけで、全文テキスト化(しかも人力で高認識率)してくれるカイバー、次回のガイド記事で取り上げる予定のワコムの新しいデジタルペン「Inkling」など、最近、デジタル周りのグッズには面白い物が多くて、しかも、そのほとんどがデジタルとアナログを繋ぐ製品だったりします。手帳もデジタルとアナログの併用が一般的になってきました。
今後は、当たり前のようにデジタルとアナログを行き来し、共用する生活になっていくはずで、その時に、その両方を自然に繋いでくれるグッズが増えていく事になるのでしょう。もはや、グッズそのものがインターフェイスになるわけで、今回紹介したグッズは、そんな未来の当たり前のインターフェイスの一端を垣間見せてくれるようなグッズだと思うのです。手とか声とか、そういうアナログの代表みたいな部分に触れるグッズは、今後の事を考えると、とても重要だと思うのです。
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