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生活保護受給者200万人越え!制度維持に必要なこと

生活保護受給者が急増し200万人越えました。税金で賄われるこの制度を維持していくためには、私たちはどうすれば良いのでしょうか?

松浦 建二

執筆者:松浦 建二

医療保険ガイド

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生活保護受給者がかなり増えています。平成7年の88万人から毎年増加し、ついに200万人越えました。このまま増加していくと税金で賄われるこの制度を維持していけなくなるかも知れません。制度を維持していくためには、私たちはどうすれば良いのでしょうか?

生活保護制度とは?

生活保護受給者数が200万人越え

生活保護受給者数が200万人越え

厚生労働省の厚生労働白書には次のように記載されています。

『生活保護制度は、生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、併せてその自立を助長する制度である。』

保護の種類は、「生活扶助」「教育扶助」「住宅扶助」「医療扶助」「介護扶助」「出産扶助」「生業扶助」「葬祭扶助」の8種類あり、保護が必要な人の状況に応じて支給されます。

平成23年5月の生活保護受給者数は203万人

厚生労働省の「平成23年版厚生労働白書」によると、昭和40年に被保護実人員(生活保護受給者数)が約160万人でしたが、経済成長とともに減少し、平成7年には約88万人へ大幅に減りました。しかし、平成7年を境に再び増え始めました。

被保護実世帯数と被保護実人員の推移(1ヶ月平均)

被保護実世帯数と被保護実人員の推移(1ヶ月平均)

直近の数値は厚生労働省の「福祉行政報告例(平成23年5月分概数)」に月次で記載されています。それによると、平成23年3月に被保護実人員(生活保護受給者数)がとうとう200万人を超え、5月には被保護世帯数が1,471,257世帯、被保護実人員2,031,587人まで増えてきています。 

被保護世帯数及び被保護実人員(各月間)の推移

被保護世帯数及び被保護実人員(各月間)の推移

生活保護に関する報道が多い大阪市の場合を見てみると、平成22年7月の段階で、被保護世帯数が109,151世帯、被保護実人員が141,032人と、全国的にみてもかなり多い人数となっています。内訳として1人世帯が88,153世帯で圧倒的に多く、年齢構成では60歳代が35,895人、70歳以上が40,108人と、60歳以上で半数以上を占めています。ただ30歳代でも9,186人、40歳代でも13,904人もいます。リーマンショック等の影響が出ているようです。

1人あたりの生活保護受給額は185万円

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