カフェ/吉祥寺・荻窪・国分寺・青梅のカフェ

Ryumon Coffee stand(リュモン)…吉祥寺(3ページ目)

東京の街角に小さなコーヒースタンドが増えてきました。従来のカフェとの違いはコーヒー第一主義。空間の居心地の良さではなく、純粋にコーヒーのクオリティを追究しています。そんな潮流を感じる一軒、吉祥寺にオープンしたばかりのリュモンコーヒースタンドをご紹介しましょう。

川口 葉子

川口 葉子

カフェ ガイド

ライター、喫茶写真家。著書に『東京カフェ散歩 観光と日常』『京都カフェ散歩 喫茶都市をめぐる』(祥伝社)、『街角にパンとコーヒー』『東京の喫茶店 琥珀色のしずく77滴』(実業之日本社)他多数。雑誌、Web等でカフェやコーヒー特集の監修、記事執筆多数。Webサイト『東京カフェマニア』主宰。

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若い人々はテイクアウト、ミドルエイジは2階席。世代によって利用のしかたが異なるという味深い傾向。

若い人々はテイクアウト、ミドルエイジは2階席。
世代によって利用のしかたが異なるというのも興味深い傾向。

朝、出勤途中で立ち寄ってテイクアウトしていく人も増えていますが、現在のところお店のピークタイムは午後3時から5時のあいだ。3時になるとRyumonの前にチャイルドシートのついた自転車が並ぶ光景が見られるようになりました。

若いママたちはシングルオリジンというキーワードを知らなくても、「あ、今日はコスタリカの豆なのね」などとごく自然に楽しんでいるようで、それこそが理想的な姿なのかもしれません。
「最も難しいのは、ピーク時の一杯ごとのクオリティ。まだまだ勉強しなければ」

「最も難しいのは、ピーク時の一杯ごとのクオリティ。まだまだ勉強しなければ」

取材日はお店がスタートして2週間あまり。小泉さんの記憶にとくに残っているお客さまの一人は、週末の朝7時、井の頭公園でランニングした帰りに偶然Ryumonをみつけて立ち寄ったという30代の男性。おいしい!と二杯飲み干して颯爽と帰っていった姿が印象的だったそう。

早くも週に3度、朝のエスプレッソを楽しむ素敵な60代の女性も現れました。娘さんのご主人がイタリア人のためバール文化が身についており、最初のうちは砂糖をたっぷり加えてさっと飲み干していたものの、Ryumonでは週に1度以上豆の種類が変わると知ってからは、砂糖なしでシングルオリジンの味わいを楽しんでいるとか。

コーヒースタンドのバリスタの資質

吉祥寺北町にある自宅から自転車で出勤する小泉直樹さん。群馬まで100kmを自転車で(!)帰省したこともあるほどの自転車好き。

吉祥寺北町にある自宅から自転車で出勤する小泉直樹さん。
群馬まで100kmを自転車で(!)帰省したこともあるほどの自転車好き。

かわるがわる訪れるお客さまとのやりとりを眺めていると、小泉さんは街角の小さなコーヒースタンドの店主に求められる資質=自然で親しみやすい笑顔、無理に押しつけることなく新しい提案をする姿勢、求められたことに誠実に応じようとする姿勢をみごとに満たしているようです。

こんなスタンドが身近になっていく動きは、コーヒー好きにとって喜ばしいニュース。高品質のコーヒーが多数の人々に受け入れられることでコーヒー農園の労働者にもっと利益が還元され、良い循環につながっていくことも、小泉さんの願いのひとつでした。

▼Ryumon Coffeestandのメニューとショップデータはこちら。

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