親しみやすいお店づくり
学生時代にアルバイトを通して飲食業の面白さに触れた小泉さんは、青山のスパイラルカフェに7年間勤務して経験を重ねました。「コーヒーは数百円で幸せになれる飲みもの。コーヒーを介してお客さまとじかに『おいしかった』『楽しかった』という、ちょっとした会話が交わせるのがこの仕事の醍醐味ですね」
笑顔と謙虚なたたずまいが、吉祥寺でのシングルオリジンの浸透に一役買いそうです。
おすすめはアメリカーノ、夏はアイスで
絶品アイス・アメリカーノ。常連のお客さまは立ち飲みでおしゃべりしながら。
この日のブラジル・サンタイネス農園の豆は、プラムを思わせる風味、上品な酸、ローストしたナッツのような香ばしさが魅力。エスプレッソ2ショットとお湯でつくるアメリカーノはこの豆の持ち味をストレートに表現し、文句なしにおいしい一杯でした。
エスプレッソマシンはラ・マルゾッコのセミオート式、リネア2。
年配の方々のなかには、レモンやグレープフルーツのような酸の魅力を「すっぱい!」と食わず嫌い的に判断してしまう人もいるそうですが、たとえ酸味が嫌いでも、このブラジル・サンタイネス農園の豆なら、一瞬にして豊かなおいしさを感知できることでしょう。
蒸し暑い季節には爽やかなアイス・アメリカーノをおすすめしています、と小泉さん。
「目を閉じて飲むとレモンジュースと錯覚しそうな酸味を持つ豆や、ハイビスカスティーのような豆もあり、新しい感覚でお楽しみいただけると思います」
そんなアイス・アメリカーノは、紅茶党でコーヒーは全く飲めないという女性たちにも喜ばれています。ちなみに砂糖やシロップについては、「できれば加えずにコーヒー本来の甘みを味わっていただきたいのですが、小難しい店にしたくないので、ご自由にどうぞ、と申し上げています」
▼井の頭公園のランニング帰りに立ち寄る男性も。